五条と副担任
五条と私のあれやこれ(全39話)
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嘔吐している所を五条に助けてもらった翌朝、五条が部屋から出ていく所を釘崎ちゃんに見られてしまい釘崎ちゃんは無言でカナヅチを構えてきて、欠伸をする五条と疲れ気味の私に狙いを定めてきた。
なので私は
「ステイステイ」
と口を開き釘崎ちゃんは私ではなく五条を指差して
「寿先生に何かしてないでしょうね?!」
と怒り気味に口を開き私は釘崎ちゃんに近寄ると何もなかったからと言えば五条はのんびりと笑って
「言わせないでよ」
「五条黙って」
そんなやり取りをしていても釘崎ちゃんはカナヅチを構えたまま差別的な視線を五条に向けたまま
「この淫行教師!」
と罵っていて、五条は頬を掻きながら釘崎ちゃんを見下ろし
「ところで野薔薇は祝柄に何の用?」
と首をかしげてみせた。釘崎ちゃんはそんな五条を睨み付けながら私の側まで来て
「本当に何もされなかった?」
と耳打ちされたためヘラリと笑い
「本当に何もなかったから安心して?」
「……一応、そうしておくわね」
そんな呟きに五条は信用無いなぁと言っているが信用できない要素を持っていそうなための怪しみだろう。
釘崎ちゃんは無言で五条を見つめたが数秒のうちに視線をそらし「これ」と渡されたのは私の呪力が込められた装飾品、まあ、ネックレスだ。
「どうかした?壊れた?」
そう問いかければ「あのね」と口を開き
「昨日の夜中にこのネックレスの呪力がいきなり強くなったから何かあったのか知りたくて」
「強くなった……?」
ああ、吐いていた時かと頷けば五条がそのネックレスをヒョイと取り上げジッと見つめていたかと思うと
「野薔薇これ没収ね」
とネックレスをポケットにしまいこみ、釘崎ちゃんは何でよと言いたそうに五条を見上げ五条はサラリと口にした。
「野薔薇が持つには呪力が多きすぎる」
「持ってるとどうなるのよ」
「体調が悪くなる」
そんな言葉に思わず私は「呪われしネックレスか」と呟いてしまい五条は少し考えると
「このネックレスに何かした?」
と、一言。
それに対し釘崎ちゃんは少し考えてみせると
「私の呪力を少し流し込んでみたけど」
と答え、もしかしたらそれが昨晩の体調不良に繋がったのではと考え込んでしまう。
五条はそのままネックレスを持って行ってしまい、私は釘崎ちゃんをみると眉を下ろし
「ごめんね」
と言えば釘崎ちゃんは渋い顔のまま「結構気に入ってたんだけど」と不服そうに呟き、私は「じゃあ」と部屋に戻りジュエリーボックスを持って部屋の前にいる釘崎ちゃんにアクセサリーを見せた。
「おわび、ってのも変だけど、気に入ったやつあげる」
そう笑いかけた。その言葉に釘崎ちゃんはパッと表情を輝かせ「いいの?!」と若干興奮気味に箱の中の物を見つめ少し考えると淡いピンク色のガラスがついた指輪を手にし
「これ欲しい!」
なんて。なのでそれをそのまま釘崎ちゃんに渡しあげ女子寮に戻っていった。五条のことは頭から出ていったらしいのだがしかしそうではなくクルリと振り返ってくると
「寿先生はもっと乙女としての危機感をしっかりと持っていた方がいいわよ?狼は至る所にいるんだから!」
と軽く怒られてしまいそれを受け流すと部屋に戻り枕元にあるテーブルから乾き気味のタオルを手にしポツリと呟いた。
「本当にただのセラピストだったのかなぁ」
と。