癒しの悦楽(全34話+おまけ)
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小僧、今すぐ代われ!そんなことできるわけねーだろ!虎杖!いいから今は家入さんのところに!慌てんじゃないわよバカども!お前だって慌ててんじゃねえか!落ち着け、燐さんを落とすなよ!小僧、黙れ早くしろ!!うるせえよお前!そうよ!!
様々な声が飛び交うのをどこが遠くで耳にしながら温もりに包まれている私はどこかへ連れて行かれているらしい。
そもそもお前が夜中に燐さんを呼び出すから寝不足になってるかもしれねえじゃん!そんなこと貴様には関係ないだろう、ウツケが!!何を騒いで――――
「燐!」
「っ!」
様々な声の中、フワリと浮かび沈んだ身体は目を覚まし、私の顔を覗き込んでいる虎杖君と宿儺と目があった。
「燐さん、起きた!」
「どけ虎杖、燐、分かる?」
「いえ、いり、さん……?」
「「燐さん!」」
「伏黒君…野薔薇ちゃん……」
家入さんは乱れまくっている私の脈を測りながら野薔薇ちゃんが濡らしたタオルを、伏黒君がスポーツドリンクをくれてゆっくり起き上がりながらそれを受け取った。
「……ごめんなさい…私どれだけ寝てました?」
「2、3分ってところ。虎杖が運んできてすぐ起きたから大体それくらいだ」
私は小さく頷いてからタオルで汗を拭い、スポーツドリンクを口に含みゆっくりと飲み込んだ。ひんやりとしたそれが体を内側から冷やしてくれて小さく息を吐き出し顔を上げ4人を見る。いや、5人か?
「燐」
「宿儺」
虎杖君がパンと頬を押さえたが手の甲に口が移り目はこちらを向いている。
じっと目を見つめられるのでじっと見返そうとすると私の目は持っていたタオルによって家入さんに塞がれ宿儺が舌打ちをしたが、主導権は虎杖君が握っているため何もできない。
「お前たちは廊下にいろ、それと五条に電話して」
「う……うっす……」
虎杖君も伏黒君も野薔薇ちゃんもあまり納得していないようだが家入さんの言葉に素直に従おうとしてジリジリとした気配が溢れ出てきた。
「っ、!す、くな……!やめろ!何すんだよ!!」
「1分の縛りだ!」
「てっ、めえ……!」
「虎杖!耐えろ!」
「何してんのよお前ら!説明しろ!!」
それだけで私は何が起こっているのかを理解しすぐ「宿儺」大丈夫だから、そのままでいて、と言うとその場が静かになり家入さん越しに虎杖君を見るとバツが悪そうに、そして苛立ったようにしており、伏黒君と困惑している野薔薇ちゃんたちに「大丈夫」と言ってから宿儺を見つめる。
そしてまた家入さんが伏黒君を見たので伏黒君はすぐ五条さんに電話を入れている。
「宿儺、それ以上燐に近寄ろうとするなら私は遠慮なく反転で虎杖ごとぶっ飛ばす」
家入さんは随分と物騒なことを言うが多分本気だとわかる 。
呪いである宿儺を反転でぶっ飛ばしたらどうなるのかわからないが私を庇っている家入さんにも「大丈夫です」と伝えると難しい表情され伏黒君と野薔薇ちゃんを廊下に追い出し私は虎杖君と宿儺の3人きりにされてしまう。
「えっ……と、燐さん……代わらない方がいい?」
「代われ小僧」
「お前には聞いてねーよ!」
1人漫才の2人を見てついつい 笑ってしまい2人が私を見て 私は2人を見る。
「虎杖君、本当に大丈夫だから。ちょっとした目眩。宿儺、もう夜中の呼び出しはやめてね」
黙り込んだ虎杖君に笑いかけ、そして宿儺にもそう言うと酷く不機嫌な「わかった」が来た。虎杖君は本の少し安心したように息を吐いた。
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