五条と副担任
五条と私のあれやこれ(全39話)
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用があって少し街中を歩いていた私と五条だが私は私の、五条は五条の用事で離れて歩きだす。
にしても平日だってのに凄い人の数。そりゃ呪霊も増えるわなと思いつつ買う物も買って五条との待ち合わせ場所である喫茶店のカフェテラスのテーブル(二人席)に腰を落ち着け今日の気分でエスプレッソを口に運んだ。
虎杖君たちは別件でいないので本当に一人きりの空間にのんびりと息を吐き出して頬杖をつく。
若い男女の間に低級呪霊がまとわりついているのを目視しつつ指で切るようにふっと横になぎ祓えば呪霊は消えていきもう一度息を吐き出した。
「お姉さん、暇?」
そんな声が耳に入ったのだがまさか私に声をかけているとは思わず右から左へ抜けていくもガタリと音がし、そこでようやく顔を上げれば見知らぬ若い男が一人。一体何の用事だろうか。
混んでいるのだとしたら相席ということだろうかとチラリと周囲を見るも別に席が空いていない訳でもなく本当に何だろうと口を開いた。
「何?」
「暇?」
「まあ少し」
「じゃあさ」
男はみをのりだしてテーブルにある私の手を掴んでくると立ち上がり
「俺と遊ばない?」
なんて言われキョトンとしてしまう。
男は私の手を握りしめ立たせようとしてきたが私はその手を払いどけ
「人待ってるから」
と素っ気なく呟いたが男は諦めない。
「さっきからずーっと1人じゃん?」
「それが何」
「お姉さんみたいな美人を待たせる男なんて放っとこうぜ?」
私は相手は男だなんて一言も言っていないしよくよく考えるともしやこれはナンパというやつでは?と思いいたり、ナンパされちゃったひゅひゅー!なんて脳内の私が笑ってクラッカーを鳴らしている。
だからといって顔にも態度にも出さずエスプレッソをずずとすすりつつ諦めない男を見上げればその向こうには普通の人より頭一つ分抜きん出て背の高い銀髪にサングラスの男、そう五条が歩いていて。
通りすぎ様に女の子たちはキャッキャッしながら五条を振り返り私は手を上げ立ち上がった!
「あ、お姉さん、やっぱり俺とあそ」
「おまたせ祝柄」
男の声にかぶせて五条は私に向かって手と声を上げ近寄ってきて、男はそんな私の視線の先と声の主を振り返り固まった。
なぜって?五条が本の少しサングラスを下げ暴力的なまでに整った顔で男の事を見下ろしてきたからであり私はエスプレッソを飲み干すと紙コップを捨て五条に近寄った。
若い男は私が紙コップを捨てにいってる際に何事かを言われたようで頬を引き吊らせ慌てたように行ってしまった。
「遅い」
「めんごー」
全く謝罪の言葉に聞こえなかったがため息を吐き出して五条と肩を並べて歩き出した。
このまま学校に帰っても良かったのだが五条は笑顔で「まあまあ」と。
「少し遊んでいかない?」
「そんな暇があると?」
暇は作るものだよなんてヘラヘラしている五条をチラと見つめもう一度ため息を吐き出すと五条が何事かを思い付いたように「あ、」と言うとポケットに入れたままの腕を軽く上げ
「僕の腕に手回してよ」
「は?なんで??」
「ナンパから守るためーーかな?」
どっちがどっちをと思いながら五条の腕を見つめ五条と見比べると戸惑いながらもその腕にスルリも手を回し肩を寄せる。
私も五条も人並外れて背が高いため所々から「あの人たち見て」とか「モデル?」とか色々な声が耳に入るも気にせず五条の腕に手を回したまま伊地知の待つロータリーまで行けば五条は楽しげに笑ったまま車に近より手を引かれると学校に戻るまでその手は握りしめられたまま、よく分からない時間を過ごしてしまった。