H×H→転生呪術高専夏油同期チート
人生ハードゲーム(全21話)
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私は、つくづく運がないんだな。
そう、両方の技を両方に行かせず相殺させながら考えてしまうこと。
プツリと糸が切れてしまったように甚爾さんに今日まで押し込めて黙り続けていた真実を愚痴ってしまい、慌てて逃げようとしたら腕を掴まれ、私の前に傑が来て、私と、私の腕を掴んでいる甚爾さんを見て、傑の表情から笑顔が消えた。
何とか2人をぶっ飛ばして人のいないところまで行くとガチバトルが発生し、『術師殺し』である甚爾さんを傑に殺させないように動き、『術師殺し』である甚爾さんに傑を殺させないように動き、今日ほど前世の教育(教育?)に感謝したことはない。
初めて感謝した。弟に殺されたけどな。
「ガキがいっちょ前に気取ってんじゃねえよ」
「気取る気取らない以前に香葉は未成年で私の愛する人なんだけどね?」
「その本人に気づかれてねえんだからガキなんだよ。大人のレンアイも知らねえくせに、な!」
と甚爾さんの拳が傑の顎をとらえそうになり、私がいなし、傑の足が甚爾さんの右腹に行きそうなのも片手でいなし、互いが互いの攻撃を受けず、打ち込めずにいるのは私のせいで。でも2人には私のことなど見えていないようで、 詰みゲーかな?虚しいと思う。
「ガキ、ガキって、それ以外の言葉を知らないのかい?」
「言っても理解してねえのがガキなんだよ、クソガキ」
今日も空が青い。
「気安く香葉に触って……本当に腹が立つ……!」
「おままごとの年は過ぎてねえのか?俺は『香葉ちゃん』と語り合った仲なんだぜ?ちっぽけな嫉妬燃やして熱くなってんじゃねえぞガキが」
「殺す!!」
あ、スズメ、いっぱいいる。
「ッチッ!香葉!手出すじゃんじゃねえ!」
「気安く香葉の名前を呼ぶな!!」
「香葉、香葉、香葉、香葉、香葉ちゃーん?まだ言ってやろうか?香葉ちゃんってな!」
2人が言い争う原因って、私なのかな。
また繰り出される拳や肘や膝などを全て両手でいなし、ぼんやりと眺めてしまう。
全然私のことを見てないというか、何を言っても着火剤にしかならなさそうで何も言えないんだけど。
2人の言い争いと攻撃をいなしすぎて本当に腹が立ってきたしそろそろ私も限界で、2人が攻撃しながら互いを庇う 私を怒鳴り言い争いがヒートアップしている、それを見て
「あ、いいか」
と何かが切れた。
ポトリと心に何かが落ちる。
「……お前らさぁ……」
「あ゛!?」
「香葉!?」
甚爾さんと傑の頭を鷲掴み、静かに、低く、低く、呟いた。
「遅いし、軽いし、鈍いし、うるさい、で、」
テメエの力量も計れねえのか?
と2人の頭を勢いよく地面に叩き付けて、互いの意識を強制ログアウトさせてから私はその場にに踞る。
「ほんっと……運、ないんだな……」
その言葉は、静かになったそこによく響き渡った。
その後、甚爾さんだけは素早く意識を取り戻し、死んだ目をした私を見てかなりドン引きされたのは
「……お前、どんだけ色々隠してんだよ…」
というもので、甚爾さんには吐き出してしまったからもういいか、という意識が働き座りこむと呟いた。
「……暗殺なら、初回三割引で請け負うよ……」
おじいちゃんの言葉を思い出して、そして、甚爾さんに残念なモノを見る目で見られてしまい私は空笑いを浮かべる。
「この世界の人間って脆いね……」と。
「お前マジで何だよ……」
「私?何だろう……はみ出した殺し屋さん?」
ははは、と笑うと甚爾さんはもう関わりたくないと言いたげな表情を浮かべ颯爽とその場を後にした。
夏油傑、復活まで後2時間。
とりあえず、硝子と悟に撃沈している傑の写メを送り倒れ込むとそのままその場で呟いてしまった。
「せちがれぇ~~!もういやぁぁぁ!!」と。
私の人生詰みゲーすぎて悲しいなぁ。
まあ『つくづく運が無い』んだから仕方無いのかな……。
(完)
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