H×H→転生呪術高専夏油同期チート
人生ハードゲーム(全21話)
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「明日の3時のレースだ」
そう甚爾さんとラーメンをすすりながら会話をし私は5枚あるうちの4枚のチャーシューを甚爾さんの器に移す。
チラリと見られたが気にはしない。何よりこのラーメン、甚爾さんのおごりだし。
「俺にたかる女はお前が初めてだ」
と、つい先ほど言われたが500万あげたんだから500円のラーメンくらい奢ってもらってもいいではないか。
そう答えると軽く頭を叩かれた。
とりあえずそのまま2人でラーメンを食べてから別れ、私は高専に戻って明日の3時と頭に刻む。
時刻は夕方で、ラーメンを食べたので夕食はいらない。
風呂ってさっさと寝ようとして、ふっとラーメンを食べた時に問いかけてしまったその内容を思い出す。
「甚爾さんって誰か相手にドキドキしたとか心臓が痛くなった時とかある?」
という問いかけ。
私はこれが初めての感情のため、そして同級生も先輩も教えてくれなかったことをなんとなく尋ねてみてしまったのだ。
「ガキが色気づいてんじゃねえよ」
ラーメンを食べる手を一瞬、本当に一瞬だけ止め、私並みに鍛錬という拷問の中で相手の本の一瞬に気づくように躾られた前世の行動をなぞり
「あるんだ」
と言ったら眉を寄せられたが 甚爾さんはその常人では気づかない一瞬を私にくれ「それってどういう意味?なんて感情?」とかなり食い気味に尋ねてしまった。
「色気づくって、どういう意味?心臓が痛くなるのに色気とかいるの?必要なの?」
私はすでにラーメンを食べきり甚爾さんは眉を寄せたまま 餃子に箸を伸ばし答えてくれた。
「どう""痛い""?」
「考えると、だんだん、こう…… 何て言うか……ぎゅーって締め付けられて、体とか、顔が、熱くなる……」
「キッカケは?何かあんだろ?そうなる理由」
理由……?きっかけ……?理由……?傑を考えると心臓が痛くなる……理由?
「……手の……大きさと……声……?」
「まさかとは……思うが誘ってんのか……?」
「何を?」
心底困る私と若干引いている 甚爾さんに問いかけ直すとため息を吐かれ、かなり投げやりに答えられた。
「明日のレースで勝ったら教えてやる。12時にはここに来い」
と競馬場を示し私はすぐに頷いた。甚爾さんに何とも可哀想な、しかし面白そうな表情を見せられたため明日のレースも絶対勝ってやろうとも思った。そうして別れたのだが。
「……明日……」
明日この感情の謎を教えてもらえると、なんだか緊張してしまい結局その日も眠れなかった。不眠2日目、余裕すぎる。
昨日と同じ装いで学校を出ようとすると傑と悟と硝子とで顔を合わせ3人に上から下までじっくりと見られてしまった。
そして言われた。
「何そわそわしてんの」
と。
硝子のその言葉に曖昧に返し なぜか傑の機嫌が降下していたが今はそれよりも甚爾さんだ。絶対教えてもらう。任務がついで感になってしまうが仕方がない。
行ってくるね、と送ってもらい12時ジャストに目的の場へと行き、サッと馬のコンディションを見て3連分購入した。
10-9-8。カウントダウンかよ。
甚爾さんも見つけられた。3-6-12。全然違う。
レースはまだなので甚爾さんの横に座りつつ、売店で購入した牛串を渡すと無言で食べてくれた。肉、好きなのかな?
ーーー好き……?
一瞬で何かが弾けたような気がして心臓が高鳴り傑のことを考えていなかったのに脳裏に突然浮かび上がった姿と声と、視線と、。
「と……とーじさん……」
「あ?何だよ」
「あ……わ、わたし……」
喉がカラカラに乾いていき、縋るように甚爾さんを見てしまい、そんな私に甚爾さんは意地が悪そうに口端を持ち上げ指を軽く上げ、私は頭の中をぐちゃぐちゃにさせながら 指先を見て、突然冷静になった。ターゲット確認。捕縛まで3時間。
切り替えだけは速いからね?