一周年企画
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
夏油が己の術式を自覚した頃、付き合いを持つ友人が、気の許せる友人ができずランドセルを背負って真っ赤な夕陽の中河川敷の上を歩いていた時のこと。
今日もクソまずい呪霊を飲み込んでうんざりとしていたら突如目の前10m向こうに呪いが姿を見せ、夏油の少し前を歩いていた同じクラスの女の子に襲いかかろうとしていた。
夏油は慌ててストックしていた呪いをだし助けようとしたがクラスメイトは呪いとぶつかったかと思うとそのままゴロゴロと川縁まで落ちてザブンと川に突っ込んでいった。
クラスメートであるその子を助けるためたった今発生した呪いはストックしていた呪いに任せ急いで川べりまで降りて行くとクラスメイトである その子はザバリと川から上がり、きょとんとした顔をしている。
呪いが見えなくとも呪いと接触できる人間なんて、探せばまあいるだろうが呪いが呪いを祓っている間にクラスメイトの女の子、長瀬さんに手を差し出し川の中から助け出した。
ランドセルからバチャバチャと水が落ちる。
「長瀬さん大丈夫?」
何があったのかわからないと言った表情の長瀬さんに、さて何と説明すればいいのかと思い頭を回そうとするがそれは一蹴されてしまう。
「夏油くんもアレ見えるんだ」
「え」
「え?違う?」
呪いが見えない周囲と一歩壁を引いていた夏油はなんと答えればいいのか1周回ってわからなくなってしまい長瀬さんは首をかし げ夏油を見つめてくる。
前髪からポタポタと雫が滴っている。
「今変なのを倒すために変なの出したからそうなんだよね?」
「……うん」
そっか、見えている人間はこんなにも近くにもいたのか。
一歩引いていた壁が崩れる音を聞いた気がした。
「ってことがあったから夏油くんとはズッ友よ」
「マジで?お前呪いに川ん中に落とされたの?」
ウケる~と五条くんはケラケラ笑い硝子はスルメを食べながらタバコを吸っている欲張りスタイルであり、そして私を後ろから抱きしめるようにして座っている夏油くんはあ笑顔のまま「助けるのが一歩遅れてしまった」と口にしている。
あの日あの時から仲が良くなりクラス替えがあっても一緒に登下校し呪いの祓い方などのレクチャーはし合い、無事呪術高専に入学した。
五条くんは特級。夏油くんも特級だけど私は術式も持たず 呪いを祓うまでの呪力がてんでないため高専の補助監督の道に入った。悔いはない。
タバコの煙をふーっと吐き出した硝子は、それでいて私を抱きしめている夏油くんを見て鼻で笑い
「その独占欲引くわ~」
なんてガチで冷めた視線を送ってきていて。
「運命だと思ったからね。私の初恋だったよ」
そのまま中学も一緒で付き合うことになって私も夏油くんが初恋なわけだけど硝子の冷めた視線は変わらないし五条くんがからかってくる。
夏油くんを取られちゃってるから仕方ないだろうけど許してよ。
「はいはいごちそうさま」
「ベタベタすんなよお前ら」
おっえーなんて五条くんはキレイな顔を歪めてるし夏油くんは見上げるとピキっているため、するりと硝子の横に避難する。
そのまま殴り合いに発展しそうになったところで夜蛾先生が来たため私は時計を見て慌ててしまう。
この後補助監督さんと打ち合わせがあるためだ。
「仁美、何かあったらすぐ電話するんだよ」
「分かってるよ~!」
携帯をヒラリとかざし教室を出るとそのまま外に出て術師のフォローに向かう手伝いをさせてもらうのだ。
夏油くんも五条くんも強いから大したことはないけど、いつか二人の送迎を担うことになるだろうからしっかり学ばなければいけないことはたくさんあるのだ。私とて暇ではない。
さりげなく上を見ると1匹の 白い龍が飛んでいる。
夏油くんと離れると絶対ついてくる呪いだ。それを見てゆるゆると頬を上げてしまう。
あの時呪いにぶっ飛ばされて良かった。
なお教室では五条くんと夏油くんの喧嘩を肴に硝子がスルメを食べていた。
2025/08/09