50,000HIT企画
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「うううえちぜぇんくぅぅうん!!」
「……またッスか先輩」
お昼休み、私はノートと英単語帳を片手に一年の教室を訪れ目的人物の名前を呼び、目的人物の姿を探した。
越前くんは疲れたような呆れた視線を向けてきつつ指を指して「屋上」といったので「了解した!」と先に屋上に向かう。
そうして屋上で昼食を摂りつつ越前くんを待っていたらパンの袋をぶら下げ私を見つめてきたのでブンブンと手を振る。
「で、今日は何なんすか」
「次の時間小テストあんの。地獄でしかねぇ」
「英語なんて日本語より簡単なんだけど」
「バイリンガル黙って」
「黙っていいんすか?」
「良くない!」
越前くんはまた呆れたようにため息を吐きつつパンを食べ 始め、私は自作の単語帳を捲りながら分からなさすぎでわからないところがわからない英語を聞いていく。
いや単語とかわかるけど接続とか従属接続詞とかもはやその呼び方が未知への領域まっしぐらである。
なんで主語を一番最初に持ってきて説明を後にしたりするのだろうか。説明しつつ主語を交えるべきである。主節同士を繋ぐってつまりどういうこと。
「and、Bat、or、so、yet、for、nor はまず―――」
パンを食べながら腹ばいになって英語の説明を求めている私は越前くんの指導に「うんうん?」とうなずきながら単語帳とプリントを埋め、意外と男の子らしい指の先を見つめてしまう。
「それで 従属接続詞のbecauseは」
「う、うん?」
発音がネイティブすぎてリスニングもヒアリングもできない。
尋ねておいてやっぱり理解できない。この帰国子女!
「聞いてるんすか?」
「……聞いてはいる」
そう聞いてはいる。聞いてるだけだ。理解できない。
そもそもマジで何言ってるのネイティブアメリカーノ。
「聞いてて理解しないなら勉強やめるッスよ」
「そんな殺生な!」
「殺生ってどういう意味?」
「2つある。簡単に言うとその漢字通り生き物を殺すとか狩猟とかに使う。もう一つは惨いこと、思いやりのない非道なこと」
「つまり俺は惨くて非道なんスね」
「越前くんは優しさの塊だよ~」
ここで見捨てられたら放課後追いテストが待っている。待たなくていい。待っててなんて言ってないこのストーカー!
「俺より不二先輩とか手塚部長に聞いた方が教え方上手いんじゃないの?」
「あー、先輩ねー」
「何、棒読み」
私は天を仰ぎ見ながら英単語帳を捲りポロっとこぼす。
「生徒会長とは話したことないし不二先輩はとんでもない 見返りを要求してきそうで怖いんだよ!」
「つまり俺は見返りを求めてこないから良いってこと?」
途端に越前くんはパンを食べる手を止め寝転がっている私の顔を覗き込んできた。顔に影がさす。
「ちなみに不二先輩はどんな見返り求めてきたんスか?」
「聞く前に逃げたからわかんない」
ただ笑顔がめちゃくちゃ怪しかったからろくでもないことは確かだろうと説明すると越前くんはパンを食べきってからまた私の顔を覗き込みつぶやいた。
「俺のがもっとすごいこと言うかもよ」
「例えば?」
「仁美先輩の恋人にしてください」
「ヒュー!アメリカンジョーク!」
越前くんは残念なものを見る目で私を見つつグッと顔を寄せ唇が触れ合いそうなところで囁くように呟いた。
「 I love you so I want to be my girl friend 」
「ヒッ!聞き取れた!」
「返事は今じゃなくていいっすよ。放課後まで待つから」
「めちゃくちゃ急かすね?!」
「だって先輩……」
「?」
口を閉ざした越前くんをキョトンと見上げていれば越前くんは「はあ~」と長いため息を吐いて私の唇を一瞬だけ塞いできた。
「あっ!ファーストキス!」
「First kiss」
「ファ、ふぁーすときす!」
「まだまだだね」
「ひええ……」
なんてやり取りを不二先輩が見ていたと知るのは放課後の 追いテスト最中の私を笑った越前くんだけである。
2026/02/25
佐藤様
甘寄りギャグになりました。越前くんは英語も日本語も上手くてすごいね!えらい!カゴプリのネタを読みながら妄想した結果です!このネイティブアメリカーノ!ありがとうございました!
6/6ページ