欲のままに動くだけ(全13話)



「ー名前?」


ジンの言葉に初めて女は口を開き問いかけてきた。それにジンは驚いてしまうが鈴の鳴るような静かな声にジンは小さく笑って頷いた。


「clock、なんて、本当にそれが名前なわけねえだろ?」
「本当かもしれないよ」


間髪もない返しにジンは身体を起こして女の身体も膝の上に乗せ、まだ繋がったものの ソレが重力により深くまで突き刺さり女は下唇を噛みしめ眉を寄せ目を微か伏せる。
長い睫毛が目元に影を落とす。

そうして軽く揺すれば女は身体を震わせジンのソレもまた硬度を増していく。

女が「は」と息を吐いたところで尻から太ももまで撫で掴むと乱暴に揺すっていく。そうすれば女は口から甘い吐息と声を漏らしジンの欲を煽ってきて、ジンもその欲に従っていく。

それでもジンは女の名を考え


「 アンシャンテ」


そう呟いた。
アンシャンテ、ジンとライチリキュールから作られるカクテルで、カクテル言葉は
「初めまして」。

今この状況には恐らくピッタリだろう。別に組織の人間にするつもりも合わせるつもりもないがclockよりはましであろうからの名前。


「アンシャンテ」


そう女、アンシャンテはジンの瞳は真っ直ぐに見つめてくるとジンはを笑って油断していた女の腰を掴み激しく揺らし、アンシャンテは白い首をあらわにし、背を反らせビクビクと身体を震わせる。

つい先ほど「声を出し、塞ぐな、聞かせろ」を守ってくれているアンシャンテは両足をジンの腰にきつく力を入れ回してくるが、そんな可愛い抵抗は意味がない。
むしろもっと、と、とってもいいだろう。

アンシャンテはジンの膝の上に座ってまま後ろ側に手をつき白い身体の全てがまるっと見れる。
細すぎるが、なかなかにいい体つ身体きをしている。

激しく揺すられアンシャンテも声漏らしていく。
それはジンの欲を更に更に煽って行きアンシャンテの喉元にジンは噛み付くようにキスをしてアンシャンテの手がジンの背に回り抱きついてきた。

耳元まで近くなった嬌声はよく響きゾクゾクとしてしまう。
もっと鳴け、もっとよがれ、とジンは腰を揺らし続けアンシャンテは首を横に振り

「お願い、待って」

と鳴き声を上げるがジンは笑って一等深くまで抉り込んでいく。

アンシャンテは嬌声を響かせ ジンにしがみつくも、それは強い快感からの解放に繋がるはずもなくアンシャンテの声泣き声に変わる。

不感症だと思われていたのに突然の初めての強い快楽は恐ろしかったのだろう、だがジンは容赦なく絶頂にまで向かわせて己の欲を吐き出した。

ぐったりとジンに身体を預けたアンシャンテの頭を抱きジンは小さく笑ってしまった。









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