アイフリード船長は
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アイフリード船長が死んだ
信号を受け取ってわたしたちアイフリード海賊団はリオネル島に来た
そこで待っていたのは、私たちが探し続けていた船長ではなく
業魔だった
その業魔は船員を蹴散らして島の奥へと進んでいった
でもその業魔は紛れもなく
船長だった
少しして、ベルベット達が到着した
負傷して血が流れっぱなしの腕もお構いなしにアイゼンのもとへ駆け寄った
『アイゼン…っ…………せん…せんちょ…が』
「何も言わなくていい」
アイゼンはわたしが負傷した腕と反対の肩にそっと手をおいてそう言った
島の奥へと進んでいくベルベット達を見送りながら、
ただ痛むのは、何故か負傷した腕ではなく、胸の奥のほうだった
皆の手当てをしながら彼らを待った
「おいトシユキ、お前も腕酷いだろ、無理すんな」
ベンウィックがそう言ってくれた
『大丈夫…、なんか、じっとしてるほうが辛いから』
「そうか…」
どれくらい時間が経ったかは、覚えていない
明らかに戦闘後と思える彼らが帰ってきた
副長は船員皆に事の次第を説明した
そうしてまたベルベットたちのほうへ戻っていく
『アイゼン…』
彼が、彼が一番辛いはずなのに
ベルベットたちと話がついたらしいアイゼンはふらふらとわたしの方へ歩いてきた
おぼつかない足取りの彼の腕を押さえた
『アイゼン…』
「トシユキ…」
アイゼンは島の奥に背を向けるように海のほうを向いた
わたしも、その隣に並んだ
「これでよかったんだ」
彼のこんなに震えた声は初めて聞いた
『アイゼンが無事で、良かったよ』
「良いわけあるか!俺がもっと早くあいつを……っ」
『アイゼン』
「……………悪い」
『アイゼンは悪くないよ。最後まで船長から逃げずに、船長を、救ってくれたよ』
震えていた彼の手を握った
彼の手は、わたしの手を強く握り返した
「トシユキ…お前は、俺の手を離すなよ」
『…うん』
そういってまた握り返した
小さく腕を広げると、アイゼンはその大きな身体をわたしの小さな身体に委ねた
震える彼の身体を、そっと抱き締める
肩にかかる微かな重みと、触れる柔らかな金髪
彼はわたしの肩を、声にならない悲しみで濡らした
信号を受け取ってわたしたちアイフリード海賊団はリオネル島に来た
そこで待っていたのは、私たちが探し続けていた船長ではなく
業魔だった
その業魔は船員を蹴散らして島の奥へと進んでいった
でもその業魔は紛れもなく
船長だった
少しして、ベルベット達が到着した
負傷して血が流れっぱなしの腕もお構いなしにアイゼンのもとへ駆け寄った
『アイゼン…っ…………せん…せんちょ…が』
「何も言わなくていい」
アイゼンはわたしが負傷した腕と反対の肩にそっと手をおいてそう言った
島の奥へと進んでいくベルベット達を見送りながら、
ただ痛むのは、何故か負傷した腕ではなく、胸の奥のほうだった
皆の手当てをしながら彼らを待った
「おいトシユキ、お前も腕酷いだろ、無理すんな」
ベンウィックがそう言ってくれた
『大丈夫…、なんか、じっとしてるほうが辛いから』
「そうか…」
どれくらい時間が経ったかは、覚えていない
明らかに戦闘後と思える彼らが帰ってきた
副長は船員皆に事の次第を説明した
そうしてまたベルベットたちのほうへ戻っていく
『アイゼン…』
彼が、彼が一番辛いはずなのに
ベルベットたちと話がついたらしいアイゼンはふらふらとわたしの方へ歩いてきた
おぼつかない足取りの彼の腕を押さえた
『アイゼン…』
「トシユキ…」
アイゼンは島の奥に背を向けるように海のほうを向いた
わたしも、その隣に並んだ
「これでよかったんだ」
彼のこんなに震えた声は初めて聞いた
『アイゼンが無事で、良かったよ』
「良いわけあるか!俺がもっと早くあいつを……っ」
『アイゼン』
「……………悪い」
『アイゼンは悪くないよ。最後まで船長から逃げずに、船長を、救ってくれたよ』
震えていた彼の手を握った
彼の手は、わたしの手を強く握り返した
「トシユキ…お前は、俺の手を離すなよ」
『…うん』
そういってまた握り返した
小さく腕を広げると、アイゼンはその大きな身体をわたしの小さな身体に委ねた
震える彼の身体を、そっと抱き締める
肩にかかる微かな重みと、触れる柔らかな金髪
彼はわたしの肩を、声にならない悲しみで濡らした