甘やかす
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「ほらトシユキ、まだ今日のぶん終わってねえだろ」
『もう疲れたよ………無理………』
俺は今教養の無いこの女に勉学を教えている
文字すらろくに書けなかった彼女をなんとかしてやろうと思っているのだ
まあ、そこそこ要領もよくて、今教えていることは教養を超える域なのだが……
こんなに要領がいいなら海賊以外にいくらでも道があるだろうに
『ねえアイゼン、今日結構やったよ?もうやめにしようよ』
「仕方ねぇな……明日もやるんだぞ?」
『うーーー、わかったよ』
どうも甘やかしちまうのが俺の悪い癖らしい
抜群の戦闘センスを光らせる彼女に惚れてから久しい
そのうえ学問センスもあるときちゃ、俺の側に置いておく他無い
あいつはイマイチ恋愛には疎そうだが…
『アイゼン、この間買った琥珀心水、あけようよ』
そういってトシユキは棚から心水を取り出す
『あれ?今日はベンウィックも船長ももう寝てる?しょうがない、二人で飲もっか?』
グラスを取りだし、広間の広い机に二つ置く
トシユキは慣れた手つきで心水をグラスに注ぎ、俺に差し出してくれた
『はい、どうぞ副長さん』
「おう、わるいな」
心水を口に含んで、やはりトシユキが注いでくれた心水は旨いな、なんて思うが口には出さない
『あたしさあ、この海賊団のためになってるのかなあ』
「どうした突然」
『なんていうか、存在意義、とまでは言わないけど、役に立ってる気がしなくて』
トシユキはうつむきながらそう言った
俺の生き甲斐になっている、なんて言えるはずもなく
「お前の戦闘能力はずばぬけているし、船の仕事もこなしてる、そんなに卑屈になることはない」
他の船員になら、「ならもっと自分を磨くんだな」とか、素っ気ないことをいくらでも言えるが…
やはり俺はトシユキには甘いらしい
『……………夢を、見たのよ。海賊団の皆に、お前は役立たずの穀潰しだって……言われる……夢………もっと早く業魔を蹴散らせないのか、とか、仕事が雑だ、とか、もうお前なんていらない、って……………あ、あれ』
気づけばトシユキの両目から大粒の涙が零れ出していて
頬を伝って落ちたそれはあっという間にシャツの襟を濡らす
『あれ、、、止まんないや、、、ごめん、こんな、みっともない姿…』
立ち上がってトシユキのほうへ歩みより強く抱き締めたのは無意識
『あ……あい、ぜん?』
「…………お前のその夢の中で、俺もそんなことを言っていたのか?」
『ううん、言ってないよ。夢の中、アイゼン何処にもいないの。助けを求めようって探したのに、どこにもいないの』
「………ここにいる」
さっきよりも腕に力をいれると、トシユキもぎゅっと服を握り返してきた
『へへ………ここにいたんだね………だめだなあ、あたし、なんか、アイゼンに甘えっぱなしな気がする…』
ずるずると鼻をすする声がきこえる
「気にするな、お前は役立たずなんかではないことは俺が保証するが、例えお前が役立たずになろうと、いくらでも甘やかしてやる」
『…………どうして?』
「………おまえが好きだからだ」
俺の言葉にぴくりと反応したトシユキは、はっと顔をあげて俺の目を見た
『……そっかあ…そっかぁ……そうなんだね…………どうしよう………すごくうれしい』
一度は収まったのであろう涙がまた溢れだす
『ねえアイゼン、わたし、好きって感情がね、どういうものなのか分からないの。でもね、アイゼンに向けてもらったこの気持ちをね、貴方に返したいって思うの。これって、アイゼンのことが好きってことだと思う?』
「…知るか」
顎に手を添えて少し強引に唇を押しあてた
慌てながらも彼女は、俺の愛を受け止めてくれた
「今の、嫌だったか」
『ううん、嫌じゃなかった』
「………そうか」
じゃあ、俺のことちゃんと好きなんだと思っていいんだよな
勢いで告白しちまったが、まあいいだろう
可愛い可愛いトシユキは、もう俺のものだ
目を腫らして笑う彼女は、眩しいほどに美しかった
グラスを片付けながらトシユキは突然こういった
『あ、ねえアイゼン、今夜一緒に寝ちゃダメ?なんか一人で寝るとまた同じ夢を見そうな気がして…………』
「っあ!?」
おいおいトシユキ、お前意味わかってんのか?
まあ仕方ねぇな、彼女に苦しい夢でなく、甘い夢を見せてやろう
さあ、今夜はどれだけ甘やかしてやろうか
『もう疲れたよ………無理………』
俺は今教養の無いこの女に勉学を教えている
文字すらろくに書けなかった彼女をなんとかしてやろうと思っているのだ
まあ、そこそこ要領もよくて、今教えていることは教養を超える域なのだが……
こんなに要領がいいなら海賊以外にいくらでも道があるだろうに
『ねえアイゼン、今日結構やったよ?もうやめにしようよ』
「仕方ねぇな……明日もやるんだぞ?」
『うーーー、わかったよ』
どうも甘やかしちまうのが俺の悪い癖らしい
抜群の戦闘センスを光らせる彼女に惚れてから久しい
そのうえ学問センスもあるときちゃ、俺の側に置いておく他無い
あいつはイマイチ恋愛には疎そうだが…
『アイゼン、この間買った琥珀心水、あけようよ』
そういってトシユキは棚から心水を取り出す
『あれ?今日はベンウィックも船長ももう寝てる?しょうがない、二人で飲もっか?』
グラスを取りだし、広間の広い机に二つ置く
トシユキは慣れた手つきで心水をグラスに注ぎ、俺に差し出してくれた
『はい、どうぞ副長さん』
「おう、わるいな」
心水を口に含んで、やはりトシユキが注いでくれた心水は旨いな、なんて思うが口には出さない
『あたしさあ、この海賊団のためになってるのかなあ』
「どうした突然」
『なんていうか、存在意義、とまでは言わないけど、役に立ってる気がしなくて』
トシユキはうつむきながらそう言った
俺の生き甲斐になっている、なんて言えるはずもなく
「お前の戦闘能力はずばぬけているし、船の仕事もこなしてる、そんなに卑屈になることはない」
他の船員になら、「ならもっと自分を磨くんだな」とか、素っ気ないことをいくらでも言えるが…
やはり俺はトシユキには甘いらしい
『……………夢を、見たのよ。海賊団の皆に、お前は役立たずの穀潰しだって……言われる……夢………もっと早く業魔を蹴散らせないのか、とか、仕事が雑だ、とか、もうお前なんていらない、って……………あ、あれ』
気づけばトシユキの両目から大粒の涙が零れ出していて
頬を伝って落ちたそれはあっという間にシャツの襟を濡らす
『あれ、、、止まんないや、、、ごめん、こんな、みっともない姿…』
立ち上がってトシユキのほうへ歩みより強く抱き締めたのは無意識
『あ……あい、ぜん?』
「…………お前のその夢の中で、俺もそんなことを言っていたのか?」
『ううん、言ってないよ。夢の中、アイゼン何処にもいないの。助けを求めようって探したのに、どこにもいないの』
「………ここにいる」
さっきよりも腕に力をいれると、トシユキもぎゅっと服を握り返してきた
『へへ………ここにいたんだね………だめだなあ、あたし、なんか、アイゼンに甘えっぱなしな気がする…』
ずるずると鼻をすする声がきこえる
「気にするな、お前は役立たずなんかではないことは俺が保証するが、例えお前が役立たずになろうと、いくらでも甘やかしてやる」
『…………どうして?』
「………おまえが好きだからだ」
俺の言葉にぴくりと反応したトシユキは、はっと顔をあげて俺の目を見た
『……そっかあ…そっかぁ……そうなんだね…………どうしよう………すごくうれしい』
一度は収まったのであろう涙がまた溢れだす
『ねえアイゼン、わたし、好きって感情がね、どういうものなのか分からないの。でもね、アイゼンに向けてもらったこの気持ちをね、貴方に返したいって思うの。これって、アイゼンのことが好きってことだと思う?』
「…知るか」
顎に手を添えて少し強引に唇を押しあてた
慌てながらも彼女は、俺の愛を受け止めてくれた
「今の、嫌だったか」
『ううん、嫌じゃなかった』
「………そうか」
じゃあ、俺のことちゃんと好きなんだと思っていいんだよな
勢いで告白しちまったが、まあいいだろう
可愛い可愛いトシユキは、もう俺のものだ
目を腫らして笑う彼女は、眩しいほどに美しかった
グラスを片付けながらトシユキは突然こういった
『あ、ねえアイゼン、今夜一緒に寝ちゃダメ?なんか一人で寝るとまた同じ夢を見そうな気がして…………』
「っあ!?」
おいおいトシユキ、お前意味わかってんのか?
まあ仕方ねぇな、彼女に苦しい夢でなく、甘い夢を見せてやろう
さあ、今夜はどれだけ甘やかしてやろうか