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ナマエ
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東城会直系の組長ともなると仕事量は若衆だった頃より圧倒的に増える。体力には自信があったが書類仕事となると話は別だ。若い頃は無縁だった肩こりに悩むようになったのは閑古鳥の鳴くキャバレーの支配人をしていた頃───いや、そうなると付き合いは長いか。どうでもいいことを頭に浮かべながら両手を上げて大きく伸びをした。
「はー、ホンマにアホばっかりで嫌になんわ」
「そのアホにちゃんと自分は入っとるんか」
向かいのデスクで真島よりも低い書類の山を片付けている冴島がホッチキスを留めながら口を開く。じとりとした目を向けたが冴島はそもそもこちらを見てないので無意味だった。
「あないなアホ共とワシを一緒にすんなや」
「じゃあなんでそない大量に仕事残っとんのや」
先程こちらが向けたようなじとりとした視線を浴びせられた。仕事を後回しにしていたのは事実なので視線を思いっきり逸らすとお誕生日席のデスクに居る大吾が思い切りため息を吐いた。なんか文句あるのか、と言わんばかりに睨んでやったが彼もまたこちらを見ていなかったので無意味に終わった。
「真島さんはちゃんとやればすぐ終わらせられるのになんでそんなに溜め込むんですか」
「そんなんつまらんからに決まっとるやろ」
「つまらないからって後回しにした所でやらなきゃいけないことには変わりませんよ」
「うるさいのぉ」
完全に集中力が切れてしまったので煙草を取り出し火を付ける。重めのタールを吸い込むと脳がすっきりとして疲れが幾分か軽くなった気がする。真面目な二人はいつの間にかに仕事に戻っている。真島が煙を吐くとデスクに伏せて置きっぱなしにしていたスマホが振動した。どうせ西田だろうと開いたメッセージは愛しの恋人からのもので、思わず背筋が伸びた。
「トリックオアトリートって……ヒヒッ、ハロウィンもう過ぎとるやろ」
通知から見えた文字に頬が緩む。ニコチンと可愛い彼女からのメッセージで削られた体力が一気に回復した。鼻歌でも歌い出しでしまいそうなほどの上機嫌で返事をしようと開いたトーク画面を見て真島はぴたりと動きを止めた。彼女から写真が一枚届いている。その画像は彼女の自撮りだが、問題はそこでは無い。ハッピーハロウィンの文言で届いたのだから何かしらの仮装をしているのだろうと予想していたのは見事的中したのだが、何の仮装をしていたかが問題である。見慣れたパイソン柄と彼女の片目を覆うレザーの眼帯───どう見ても真島の仮装だった。
素肌にジャケット、とはいかず(残念なことに)黒のチューブトップを着ているが、大変けしからんことに薄くて白い腹は露出している。黒のグローブは手の甲が半分ほど出ていてそれもまたセクシーさを際立てていてそこが良い。メイクも普段の柔らかくて可愛らしい印象のものでは無く、キリッとした強さを感じるものになっている。彼女が自分をイメージした結果、強さを押し出すメイクに辿り着いたと思うと窓を割って外に飛び出したくなった。
全体的に真島の服装をそのまま真似するのではなく、所々女性らしいアレンジをしているのが余計にぐっときた。普段は変な格好だの仮装だの散々な言われようをする己の姿に今日ほど感謝し、普段の怠惰さを恨んだ日はないだろう。訳あって暫く席から立てそうにないが今日は早く帰らなくては。興奮が一周回って冷静になる。彼女へのメッセージを手早く打ち込みスマホをデスクに伏せると、真島は一つ深呼吸をし目の前の山に立ち向かったのだった。
▼
真島さんのコスプレを気が済むまで楽しみふと冷静になる。私、めちゃくちゃ痛いヤツじゃない?そう思うと一気に恥ずかしくなって、元着ていた服を手繰り寄せるとソファの上のスマホが震えた。そわ、と期待に色めき立ちながら画面を覗き込むと表示されたのは大好きな彼の名前、先程送った写真に対しての反応だろう。ドキドキしながらトーク画面を開く。
『そのままええ子で待っとれ、逃げるんやないで』
彼からのメッセージに思わずゴクリと喉を鳴らした。彼は事に及ぶ前、必ずこちらに抱いてもいいかと問いかける。どれだけ煽っても彼は息を荒くして、早く抱きたいと目をギラギラ光らせながら私に許しを乞うのだ。そんな姿を見たいから、その後どれだけ啼かされ喉と腰の痛みに苦しむことを分かっていても止められない。今回も見事彼を誘うことは成功したらしい。思わずにんまりと口角が上がる。今日彼が帰ってくるのは夜九時頃の予定、夕飯は食べてくると言っていたから食事の用意は必要ない。夜は二人でのんびり出来るように家のことは全部終わらせておかなくては。そのままと言われてはいるが、汚すのも嫌なので一旦引き寄せた部屋着に着替え、彼が帰ってくる頃に再び同じ衣装に身を包んだ。
メイクを直していると鍵を差し込む音が玄関から聞こえた。それを合図に慌てて玩具のひっこむドスを片手に玄関へ駆け出す。ドアが開いた瞬間にドスを抜いて大きく振りかぶり、目を丸くする彼の胸元に刺し───たつもりが彼の手に剣先は掴まれていた。
「わ、」
「ヒヒッ、まだまだやなァ」
にんまりと口角を上げる彼は私の手からドスを取り上げた。カシャカシャと剣先を引っ込ませながら、私を頭のてっぺんから足の先まで眺めた。一通り堪能した後、そのままぎゅうっと抱き締められる。可愛い可愛いと彼がずっと呟いていて、しかも耳元で囁かれてしまって恥ずかしさで爆発してしまいそうになる。
「はー、ホンマに可愛ええことしよって」
「嫌だった?」
「アホ言え、嬉しいに決まっとるやろ」
余裕なさげに悪態を突く真島さんが可愛くて少し体を離し両頬を手で包んでそのまま鼻先をくっつける。ずるいと言わんばかりの視線にくすくす笑ったらお返しと彼の手のひらがぐっと腰を掴んだ。突然のことに情けない声を上げると今度は彼がくすくす笑い出して、私が不機嫌な表情になった。
「ワシのこと考えて選んだんか?」
「あは、当然。同じ柄のジャケット探すの大変だったんだから」
「ヒヒ、そらぁすまんの」
ぐり、と親指で腰の骨を確かめるように触られて足が震えてしまいそうになる。やめてと訴えようと見上げる私の腰を抱き寄せリビングを通り過ぎ寝室に連れ込まれた。また腰に触れられると変な声が出そうになるからやめて欲しいのに、その手の力が痛くないくらいの強さだから彼の優しさを感じて何も言えなかった。急いで帰ってきたのかなとか、私の事考えて興奮したのかなとか、色々な想像が脳内をぐるぐる回る。ベッドに腰を下ろした彼は私と向き合うように膝に乗せ唇を奪われた。
「そない可愛ええことして俺のことどないしたいんや」
ぎらりと光る瞳がこちらを見上げる。ああ、この顔が見たかった。脈が早くなり体が暑くなる。おかしくなりそう、と女性に言われると男性はぐっとくるってネットの記事で読んだけど、確かにそうだなと思う。彼の首に腕を回してわざと胸をぐっと押し当ててやると、耐えるように彼の眉間に皺が寄った。本当に律儀で優しい人だ。真島さんが私のせいでおかしくなっちゃうなら寧ろ嬉しいよ、と悪戯っぽく彼の耳元で囁いた。
「っ、クソ、あんま煽んな」
ぐるりと回った視界、気がつくとベッドに押し倒されていた。両腕は頭上で纏められていて、体は彼にのしかかられているせいで身動きが取れない。見上げると彼の目は座っていて、本能的に恐怖を覚える。前に彼が怒りを通り越して冷静になることと興奮は過ぎると冷静になることは近いと言っていたがこういうことか。恐怖を覚えたのも納得だ。後悔する最中、気を紛らわせるようにどうでもいいことを考える。そんな私をよく思わなかったようで、彼の指が腰の骨を優しくぐりぐりと可愛がるようにつまみ上げ甘ったるい声を上げてしまった。
「覚悟は出来てるんやろな」
低く掠れた声を至近距離で囁かれ息を飲む。興奮だか後悔だかよく分からない感情で胸がいっぱいになって言葉が出てこない。静かな空間に私の吐く浅い呼吸音だけが響いて恥ずかしいのに、真島さんはじっと私の目を見ているだけで何も言わず腰を執拗に撫で回す。私はまな板の上の鯉のように、ベットの上で腰を跳ねさせ逃げようと反らせるしか出来なかった。腰が弱点だと今まではバレてなかったのに、よりによって散々煽り散らかした今日バレるなんて運が無い。口からは情けなく媚びるような甘い声が零れて止まらない。余計な思考はだんだんと欲に塗りつぶされ目の前の彼のこと以外考えられなくなっていく。
「なぁ、抱いてええか」
彼は膝で優しく私の股を押し上げながら最後の問いを投げかける。私が拒否するなんてことないと分かっている癖に、ずるいと抗議するように彼の唇に噛み付いてやった。
「はー、ホンマにアホばっかりで嫌になんわ」
「そのアホにちゃんと自分は入っとるんか」
向かいのデスクで真島よりも低い書類の山を片付けている冴島がホッチキスを留めながら口を開く。じとりとした目を向けたが冴島はそもそもこちらを見てないので無意味だった。
「あないなアホ共とワシを一緒にすんなや」
「じゃあなんでそない大量に仕事残っとんのや」
先程こちらが向けたようなじとりとした視線を浴びせられた。仕事を後回しにしていたのは事実なので視線を思いっきり逸らすとお誕生日席のデスクに居る大吾が思い切りため息を吐いた。なんか文句あるのか、と言わんばかりに睨んでやったが彼もまたこちらを見ていなかったので無意味に終わった。
「真島さんはちゃんとやればすぐ終わらせられるのになんでそんなに溜め込むんですか」
「そんなんつまらんからに決まっとるやろ」
「つまらないからって後回しにした所でやらなきゃいけないことには変わりませんよ」
「うるさいのぉ」
完全に集中力が切れてしまったので煙草を取り出し火を付ける。重めのタールを吸い込むと脳がすっきりとして疲れが幾分か軽くなった気がする。真面目な二人はいつの間にかに仕事に戻っている。真島が煙を吐くとデスクに伏せて置きっぱなしにしていたスマホが振動した。どうせ西田だろうと開いたメッセージは愛しの恋人からのもので、思わず背筋が伸びた。
「トリックオアトリートって……ヒヒッ、ハロウィンもう過ぎとるやろ」
通知から見えた文字に頬が緩む。ニコチンと可愛い彼女からのメッセージで削られた体力が一気に回復した。鼻歌でも歌い出しでしまいそうなほどの上機嫌で返事をしようと開いたトーク画面を見て真島はぴたりと動きを止めた。彼女から写真が一枚届いている。その画像は彼女の自撮りだが、問題はそこでは無い。ハッピーハロウィンの文言で届いたのだから何かしらの仮装をしているのだろうと予想していたのは見事的中したのだが、何の仮装をしていたかが問題である。見慣れたパイソン柄と彼女の片目を覆うレザーの眼帯───どう見ても真島の仮装だった。
素肌にジャケット、とはいかず(残念なことに)黒のチューブトップを着ているが、大変けしからんことに薄くて白い腹は露出している。黒のグローブは手の甲が半分ほど出ていてそれもまたセクシーさを際立てていてそこが良い。メイクも普段の柔らかくて可愛らしい印象のものでは無く、キリッとした強さを感じるものになっている。彼女が自分をイメージした結果、強さを押し出すメイクに辿り着いたと思うと窓を割って外に飛び出したくなった。
全体的に真島の服装をそのまま真似するのではなく、所々女性らしいアレンジをしているのが余計にぐっときた。普段は変な格好だの仮装だの散々な言われようをする己の姿に今日ほど感謝し、普段の怠惰さを恨んだ日はないだろう。訳あって暫く席から立てそうにないが今日は早く帰らなくては。興奮が一周回って冷静になる。彼女へのメッセージを手早く打ち込みスマホをデスクに伏せると、真島は一つ深呼吸をし目の前の山に立ち向かったのだった。
▼
真島さんのコスプレを気が済むまで楽しみふと冷静になる。私、めちゃくちゃ痛いヤツじゃない?そう思うと一気に恥ずかしくなって、元着ていた服を手繰り寄せるとソファの上のスマホが震えた。そわ、と期待に色めき立ちながら画面を覗き込むと表示されたのは大好きな彼の名前、先程送った写真に対しての反応だろう。ドキドキしながらトーク画面を開く。
『そのままええ子で待っとれ、逃げるんやないで』
彼からのメッセージに思わずゴクリと喉を鳴らした。彼は事に及ぶ前、必ずこちらに抱いてもいいかと問いかける。どれだけ煽っても彼は息を荒くして、早く抱きたいと目をギラギラ光らせながら私に許しを乞うのだ。そんな姿を見たいから、その後どれだけ啼かされ喉と腰の痛みに苦しむことを分かっていても止められない。今回も見事彼を誘うことは成功したらしい。思わずにんまりと口角が上がる。今日彼が帰ってくるのは夜九時頃の予定、夕飯は食べてくると言っていたから食事の用意は必要ない。夜は二人でのんびり出来るように家のことは全部終わらせておかなくては。そのままと言われてはいるが、汚すのも嫌なので一旦引き寄せた部屋着に着替え、彼が帰ってくる頃に再び同じ衣装に身を包んだ。
メイクを直していると鍵を差し込む音が玄関から聞こえた。それを合図に慌てて玩具のひっこむドスを片手に玄関へ駆け出す。ドアが開いた瞬間にドスを抜いて大きく振りかぶり、目を丸くする彼の胸元に刺し───たつもりが彼の手に剣先は掴まれていた。
「わ、」
「ヒヒッ、まだまだやなァ」
にんまりと口角を上げる彼は私の手からドスを取り上げた。カシャカシャと剣先を引っ込ませながら、私を頭のてっぺんから足の先まで眺めた。一通り堪能した後、そのままぎゅうっと抱き締められる。可愛い可愛いと彼がずっと呟いていて、しかも耳元で囁かれてしまって恥ずかしさで爆発してしまいそうになる。
「はー、ホンマに可愛ええことしよって」
「嫌だった?」
「アホ言え、嬉しいに決まっとるやろ」
余裕なさげに悪態を突く真島さんが可愛くて少し体を離し両頬を手で包んでそのまま鼻先をくっつける。ずるいと言わんばかりの視線にくすくす笑ったらお返しと彼の手のひらがぐっと腰を掴んだ。突然のことに情けない声を上げると今度は彼がくすくす笑い出して、私が不機嫌な表情になった。
「ワシのこと考えて選んだんか?」
「あは、当然。同じ柄のジャケット探すの大変だったんだから」
「ヒヒ、そらぁすまんの」
ぐり、と親指で腰の骨を確かめるように触られて足が震えてしまいそうになる。やめてと訴えようと見上げる私の腰を抱き寄せリビングを通り過ぎ寝室に連れ込まれた。また腰に触れられると変な声が出そうになるからやめて欲しいのに、その手の力が痛くないくらいの強さだから彼の優しさを感じて何も言えなかった。急いで帰ってきたのかなとか、私の事考えて興奮したのかなとか、色々な想像が脳内をぐるぐる回る。ベッドに腰を下ろした彼は私と向き合うように膝に乗せ唇を奪われた。
「そない可愛ええことして俺のことどないしたいんや」
ぎらりと光る瞳がこちらを見上げる。ああ、この顔が見たかった。脈が早くなり体が暑くなる。おかしくなりそう、と女性に言われると男性はぐっとくるってネットの記事で読んだけど、確かにそうだなと思う。彼の首に腕を回してわざと胸をぐっと押し当ててやると、耐えるように彼の眉間に皺が寄った。本当に律儀で優しい人だ。真島さんが私のせいでおかしくなっちゃうなら寧ろ嬉しいよ、と悪戯っぽく彼の耳元で囁いた。
「っ、クソ、あんま煽んな」
ぐるりと回った視界、気がつくとベッドに押し倒されていた。両腕は頭上で纏められていて、体は彼にのしかかられているせいで身動きが取れない。見上げると彼の目は座っていて、本能的に恐怖を覚える。前に彼が怒りを通り越して冷静になることと興奮は過ぎると冷静になることは近いと言っていたがこういうことか。恐怖を覚えたのも納得だ。後悔する最中、気を紛らわせるようにどうでもいいことを考える。そんな私をよく思わなかったようで、彼の指が腰の骨を優しくぐりぐりと可愛がるようにつまみ上げ甘ったるい声を上げてしまった。
「覚悟は出来てるんやろな」
低く掠れた声を至近距離で囁かれ息を飲む。興奮だか後悔だかよく分からない感情で胸がいっぱいになって言葉が出てこない。静かな空間に私の吐く浅い呼吸音だけが響いて恥ずかしいのに、真島さんはじっと私の目を見ているだけで何も言わず腰を執拗に撫で回す。私はまな板の上の鯉のように、ベットの上で腰を跳ねさせ逃げようと反らせるしか出来なかった。腰が弱点だと今まではバレてなかったのに、よりによって散々煽り散らかした今日バレるなんて運が無い。口からは情けなく媚びるような甘い声が零れて止まらない。余計な思考はだんだんと欲に塗りつぶされ目の前の彼のこと以外考えられなくなっていく。
「なぁ、抱いてええか」
彼は膝で優しく私の股を押し上げながら最後の問いを投げかける。私が拒否するなんてことないと分かっている癖に、ずるいと抗議するように彼の唇に噛み付いてやった。
