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──ガタッ── 物音がして見れば、女子が怪我をした如月連れ入ってきた。女子は総務の子らしい。「如月さんっ!」 皆で駆け寄る。事情を聞きつつ、チビ助が応急手当をした。如月曰く、書類を提出し残業が終わった女子を手伝って、荷物を運んで外に出た。その時、悲鳴が聞こえ駆け付けた。行ってみると女性が襲われるところだった。マル害をかばいながら不審者ともみ合いになり、近場にあった棒のようなもので殴られたようだ。マル被は逃走中。マル害は応援にきた警官に頼んだとのことらしい。近隣の交番および警察署に連絡を入れた。「痛む? 傷も深くないし、骨まではいってなさそうだけど、念のため病院で検査した方がいいよ」「ああ。そうする。チビ。俺、顔見た。ちょっと描いてくれ」「分かった」 チビ助が如月に聞きながら似顔絵を作成する。チビ助は割と器用なのと、似顔絵をよく描いてるやつにコツだのを教わった経験がある。なので、捜査室(うち)で扱うヤマで絵が必要な時など、チビ助が描くことが多い。「えー? おかしいなあ」 しばらくすると、チビ助が描き上がった絵を見て首を捻る。近くにいた昴が覗き込む。「うん? あれ、こいつさっきのじゃないか?」「だよね。うーん。そのつもりはなかったんだけど気になってたから、先入観で似ちゃったのかなあ」「あ? なんだよチビ? なんだ。ちゃんと描けてるじゃないか。こんなだったよ」「えぇー! 如月さん。こいつぅ?」「そう、似てるよ。こいつ、こいつ」「さっき、聞き込みに行ったやつだ!」「え? 本当なの? チビ助、昴」「そうです。ほら、さっき滝さんに言った気になるやつ、こいつですよ!」 それから、すぐに向かうとマル被は*ヤサに戻って逃走準備をしている所だった。逃走の可能性ありという事で緊急逮捕した。如月が顔を見ている。マル被はすぐに*落ちた。捜索中に、別件のチビ助達が追っていた清水谷公園のヤマに関する物証、いわゆる戦利品というやつも見つかりDNA鑑定の結果、マル害の一部であることが判明。マル被の供述も取れ、帳場は解散する運びになった。如月の怪我も打撲で大事には至らなかった。チビ助と滝口は、マル害の遺族を訪ね、写真を返し事件の解決を報告した。線香をあげさせてもらったら母親が『刑事さん、なんとなくあの子に似てるわ。あの子の分までお元気でいてね』と泣かれてしまい『せつなかったです』とチビ助がちょっと泣きそうな顔で言っていた。 俺は滝口と小野瀬も呼んで、チビ助達のご苦労さん会の飲み会をしてやることにした。*ヤサ:家* 落ちる:自白・自供する
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