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● ○ ● ○「ただいま戻りましたー」 しばらくすると、チビ助達が戻って来た。「はい。おかえり。思ったより掛かったわね。何か手間取る事でも起こったの?」「あ、大丈夫です。連絡を入れたらまだ警部がいらしたので、麹町署によって報告して来たんです」「じゃあ、順調なのね?」「はい」 滝口がむくっと起きて来た。「小僧」「あ、滝さん。具合どうです?」「ああ、もう大丈夫だ。それで、どうだった?」「あの界隈あたったら、色々出ましたよ。あと、ちょっと気になるのがいたんですよねぇ……」「気になるの?」「ええ、一人。話を聞いてる時の反応が、どうにも引っ掛かるんですよ」「じゃあ、そいつも洗ってみるか。小僧はカンがいいからな。ま、明日からも、気を抜くなよ」「はい。あ、警部から伝言です。今日は帰っていいそうですよ」「帰る前に総務、残ってるみたいだからこれ出してくるわ」 如月が出て行った。みんなで帰り支度をする。チビ助が缶コーヒーを買って来てくれた。話をしながら待つ。詳しいとこまではあれだが、チビ助の追ってるヤマの話もちょっと出た。マル害達は結婚目前だったらしい。それに『現場はかなり凄惨だった』とチビ助が思い出すように呟き、一枚の写真を出した。『マル害の女性の母親に聞き込みに行った際、預かったのだ』と言った。「約束したんですよ。必ず犯人を捕まえて報告がてら写真をお返しに伺いますって。絶対、*マル被をあげたかったんです」「もうひと息だ。最後まで気を抜かずにがんばるぞ。小僧」「はい。滝さん。絶対捕まえてやりましょうね」「ああ」「この子、なんとなくチビ、君に似てるね」 小笠原が*マル害の写真を見ながらいい、藤守や昴と一緒に覗き込む。もう一人のマル害である婚約者の男性と写る幸せそうな彼女は、確かに笑顔がどことなくチビ助に似ていた。隣で見ていた昴も頷く。「うん。そう言われると、なんとなくなまえに似てるな」「この子、まだ若いな。お嬢と同じ位やんか? こないに幸せそうやったのに。赦されへんな」「うん。だよね。どんなに無念だったか……考えると、胸が痛くなるよ。絶対捕まえてやる」「そうね。せめて、マル被あげてやらなきゃね。チビ助、がんばりなさいよ」 俺の言葉に『はい!』と意思の強い目でチビ助が頷く。ウラ(裏)をとる:証言を得るマル害:被害者マル被:被疑者
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