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「そういえば、小僧って呼ばれてんの?」「うん。滝さんさ、女がこの仕事すんのよく思ってないって聞いてね。そんなんで判断されんのやだから、失礼には振る舞わないけどぉ男っぽくしてるの。幸い僕は男らしく見せるの、得意だしさ。そうしたら、そのうち小僧小僧って呼ばれ始めたんだ。へへへ。作戦成功ー」 笑った顔は明るくて、うまくやってることが推測できた。相棒と険悪ってのも、キツいもんだろうから良かった。「はあーあ、やっと帰れるぅ。今回はさ、ストレスがたまったよ。早くおうちで、すぅに抱っこされて癒されて、眠りたーい」「オレもー。一緒にうち帰って色々やって、そんで今日の終わりはなまえを抱っこして眠りてー」「色々やるんだ?」「そうそう、いろいろとな。あーんなことやこーんなことまで楽しくなー」「ふーんー。楽しくねー。ふふふ」「あ、今、何考えたんだー?」「え? な、なんだよーぉ。別に考えてないよぉ……」 もごもごと口ごもる。「うそだろー」「う、うそじゃないもん。すぅとぉご飯食べてお風呂入って──」「へぇーなまえは、それで抱っこねんねで良いんだ?」「だ、だから、すぅと一緒だよ。僕だって」「オレと一緒かー。じゃあ、あーんなことやこーんなことまで楽しくやりたいんだ? ぷっ、くくっく。顔、真っ赤かになってるぞ。エッチだなー。なまえは」「ぐ……むぅー。なんか意地悪ーぅ。もういいよーぉだ。ご飯食べてお風呂入って抱っこねんねで終わり! それだけでも僕は、十分癒されるもんねーだぁ」「え? お前、本気ですねんなよ? うそだからな。それだけじゃオレが物足りねーよ」「ぷーんだぁ。知らないよーぉだ。もーしないもーん」 ぷぅっとふくれる彼女がかわいい。ふくらんだ頬をつんつんしながら言う。「ゆるせよ。久々にお餅みてーにぷーっとなるかわいいとこ見たくて、ちょっとからかったの。すねるなよ。仔猫ちゃん」 唇を尖らしながら上目使いに睨む彼女は半分すねて、半分はもう許してる顔してた。(あー、めちゃくちゃかわいいじゃねーか。…………やべ。しばらく、別々だったからなあ。こんなの見たら、たまんねー。抱きしめてキスしたい。外でじゃきっと怒るな。でも、我慢出来ねー) さりげなく且つ素早く、周囲を確認。もう遅い時間だからか、たまたまか、幸い周囲に人影はねえ。絶好の機会を逃がさず、サッと屈んで素早くちゅっとした。本当はもっと濃厚にしたいとこだけど、さすがにまずい。一瞬でも、やわらかなのにぷるんとした唇の感触と『えっ?』と目をまん丸くして赤く頬を染めた彼女がかわいかったから満足した。「ん? キスのおねだりだろ? ふふ……」 笑ったら『もーすぅってば。外でダメじゃん』と怒られながらぽんぽこ叩かれた。加減しながらぽんぽこ叩く力具合に彼女の愛情を感じ、怒られてるのに嬉しいやら楽しいやら。(嗚呼……なまえといるだけで、すげー楽しい) 日の落ちた道を麹町署に向かいながらそう思ってた。
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