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● ○ ● ○ あれから室長は宣言通り、楽勝(?)で各所に許可を取り付け、サンドバッグが捜査室に設置された。グローブは16オンス グローブをプレゼントした。それからキックミットのおまけ付きだ。 彼女はよほど嬉しかったらしく設置されたのを見た時は、ぴょんぴょん跳び跳ね『ありがとうございます!』と、目を輝かせて喜んだ。早朝や定時後など暇を見つけては、バシバシと蹴りだのパンチだのに励んで『ジムに行く時間までは取れなくても、これならすぐ出来て良いね。いやーサイコーだわ。みんなもドンドン使って。ストレスと運動不足の解消になるよ』と笑顔でおすすめした。それを聞き、オレもやり始めた。やってみると確かにストレス解消になり、思うより楽しかった。その内に、楽しそうなオレ達に刺激されたのか、明智さんや藤守もやり始めた。 彼女はデスクワーク中心で、その飲食量に比べ運動不足がちになっている室長にもやらせようと、あえて『お父さんは無理しない方が良いかもねぇ』と真逆な事を言い煽った。彼女の目論み通り『ちょっとチビ助。年寄り扱いするんじゃないわよ。私は、まだそんなにジジイじゃないんだからね! そんなの、楽勝よ。みてなさい』と張り切って(?)やり始めた。 びっくりしたのは、みんなが始めても多分やらないだろうと思ってた小笠原まで、彼女に教わりながら少しずつ始めた事だ。みんなも内心驚いたらしく、彼女がお使いで男連中だけになった時に、如月が話題にあげた。小笠原はボソボソと経緯を語った。「朝、ソファーで寝てたら彼女がやり始めたんだ。よく続くなと思って聞いてみたんだ。そしたら彼女、言ったんだ。『刑事ってさ、結構危険な事が身近にあるじゃん。僕、いざという時に大事な人達を守れる自分で、いたいんだ。女だから、身体が小さいから、そういう理由で守れないとかイヤなの。困ってる誰かを守りたくてこの仕事、選んだんだし、せっかく刑事にもなれたしね。それに大事な人達をなくしてから、後悔したくないんだ。努力して少しずつでもなりたい自分に近づくなら、頑張りたい。まあさ、頑張ってもダメな時もあるんだけど。やれるだけ、やってみないと分かんないじゃん。えへへ。それに僕、頑張っても小笠原さんレベルで、パソコン機器扱えるようには多分なれないもん。そっちは小笠原さんにお願いするとして、適材適所でさこっち、頑張るよ。いざという時は、守ってあげるからね』って。確かに、適性はあるけど。俺も、いざという時に女の子に守られるだけって嫌だなと思ったんだ」「それでお嬢はあないに毎日、ビシバシやっとるんやな」「実に、チビらしいな」「ですね」「ふふ。さすが、私の娘ねえ。だけどさ、チビ助に煽られてやり始めたら、やる前より調子が良いのよねえ。酒も旨いし」
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