ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
● ○ ● ○「ぷはあぁー。頑張った後の一杯は旨い! あー本当、色々緊張したなー。疲れたぞぉー! あ、如月さん。ストップ! 親父くさいだの云々は今は、聞きたくないから! いい? 言ったら、チョップするからね! もー、僕クタクタ!」「そうそう、もう気を使わなくていいぞ。如月がいじめたらなー、オレが丸ハゲにむしってやるから。如月ー。覚悟してものを言えよ?」 脅かすと『ひぃー』とビビる如月。みんなが笑う。「そうやなぁ。ほんまに自分、昨日の朝からよう気張ったな。えらかったで」「だな。料理も頑張ったもんな。えらかったぞ。チビ」「藤守さん、明智さん、僕、今ね。気持ちゆるゆるの無防備だからさ。そんな事言われると泣きたくなっちゃうよぉ」「よしよし」 隣にいた小笠原が、珍しく頭を撫でた。「小笠原さんまで……うー、ヤバい。さすがにこんな所で恥ずい」 必死に我慢する彼女に笑いながら室長が、ビール瓶を差し出す。「ははは。まあ飲め、泣き虫チビ助。頑張ったご褒美に注いでやる」「ありがとう! んじゃ、ご返杯。みんなもどーぞ。あ、もーないや。おじさん、こっちビールおかわり! あ、取りにいくよ。おじさん。ここのチャーシュー、旨いねえ。ラーメンも楽しみだわ」 ビールを取りに行って店のおじさんと話す彼女。みんなにビールを注いで飲んでるとラーメンが出来て、店主が運ぼうとすると彼女がすっと腰をあげ取りに行った。「何、おじさん、一人なの? あ、いい、いい。僕が運ぶよ」 手慣れた仕草でチャチャと運び出す彼女は店員みたいだった。おじさんが感心したように言う。「にいちゃん。アンタ、慣れてるねー」「ああ。僕、ラーメン屋でも長いことバイトしてたからね。楽勝ッス」「いいねーにいちゃん、明るいし、気が利く。気に入った! うちよぅ、アンタみたいな従業員募集中なんだ。にいちゃん働かない? 住み込み、メシ付きでどう? アンタなら、給金弾むよ」「おじさんのメシ付きかあ。そりゃ魅力的だなあ。でも今の職場も気に入ってんだよねえ……」「そうなのかい。残念だなあ」「だねぇ。ま、もし僕がクビになったらそんときゃ頼んますわ。ねぇ、おじさん。すまねーけどお椀、借りてもいい?」「お椀? これでいいかい?」 炒飯のスープ用のお椀を『ありがとう』と借りて来てラーメンを少し取りふぅーふぅーしてから『いただきまーす!』と食べ始めた。何をするのかと見ていたおじさんが笑う。「なんだ。にいちゃん。猫舌かい?」「そうなんだよぉ。不便で仕方ねーんだ。おじさん、ラーメン、超旨いよ。サイコー!」「そうかい、そうかい。嬉しいねぇ。ゆっくり食べなよ。にいちゃんシナチク食べるかい。サービスだ」「おぉー。ありがとう! いただきます! 旨い! みんなもどーぞ」 旨そうに食べる彼女に店主もみんなも笑顔になった。
このサイトの読者登録を行います。 読者登録すると、このユーザーの更新履歴に新しい投稿があったとき、登録したアドレスにメールで通知が送られます。