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──ひな祭りパニック。── さっきからカレンダーを見て、彼女が『うーん』と唸ってる。後ろから、オレも覗き込み訊ねる。「どうした?」「……確証も何も無い事なんだよ」「あ?」「僕のカンなの」「いいよ。言ってみろ。プライベート? それとも仕事の事か?」「仕事。あのね。色々な情報から考えたんだけど、警護の緊急プランも考えておいた方が良いんじゃないかなあ」「緊急プラン?」「前回、王子達は十月に来日したじゃん? 次回の来日は五月を外してスケジュールが、組まれているでしょ?」「ああ。その頃はサミットで慌ただしいし、総理のスケジュールもあるしな」「でもね。耳にした情報から考えると、急にプライベート来日なーんて可能性もあるんじゃないかなあ。一応、そう思う根拠はあるんだ。ロブたんも、それからジョシュア王子もね。日本のイベントにすごく興味を持っていたんだって。僕らの食事会の時も『正月と三三九度は見たけど、他には何があるのか』ってメモとりながら桂木さんやみんなに、色々と聞いてたらしいよ。アルさん、ちょっと心配してた。『ジョシュア王子は真面目だから心配ないとは思うけれど、ロベルト様はたまに脱走したり、とんでもない事をしたりするんです。まさか日本までとは、思いませんが』って」「あ? 脱走してこっそり来日するかもって事か?」「そう。プライベートジェットもあるし、来る気になれば可能だよね。あくまでもカンにすぎない。けど、もしもだよ? ロブたんが、アルさん無しで一人でいきなり来日して来ちゃったら、危険だよねぇ。心配になって来ちゃって。それにさ、そんな事態になったらノープランじゃ僕ら、対応出来ないよねぇ? 緊急プランも、いるのかもなーって思ったの。僕、もしかしたら──ひな祭り辺り危ないんじゃないかって、なんとなく思うの」「ひな祭り?」「うん。おひな様に興味津々で『どんなものか教えてくれ』って外務省の担当者に連絡があったらしい。あんまり熱心だから総理サイドとも相談してさ、ひな人形と紹介ムービーディスクを送ったんだって。外務省の担当者から打ち合わせの電話の時にそう聞いた」「それなら、考えておいた方が良いな」「じゃあ、詳しい事はみんなで話すにしても、とりあえず大まかなプラン相談しようよ」 二人で相談して翌日、みんなに話してつめた。公安と警備部は今忙しい最中なので、報告を後で入れると桂木さんと石神に話して置いた。 そして、向かえた三月三日の朝。アルさんが、慌てて連絡して来た。読み通り、書き置きをしてプライベートジェットでロベルト王子が、こちらに向かっているらしい。アルタリアの城では大騒ぎになっているそうだ。アルさんも追い掛けて来日するとの事だった。
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