ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ハロウィンの日にイベントぉ? それに僕達が出るんですかぁ?」「そうなのよ。交通安全教室とハロウィンのパフォーマンスを抱き合わせでやるイベント。安全教室だけじゃ集まらないから。ハロウィンのイベントって事で、ステージもやるって話なの。お客も、こっちも仮装でやる予定だったんだけど。それがねえ、交通課の担当者が昨日、残って練習してたらしいんだけどケガしちゃってね。無理らしいのよ。安全教室だけ出来ても、ステージがどうにもならないって大わらわで。もう告知も済んでるのに、新しくやるにしても、今からじゃから難しいって。それに交通課は、渋谷にも行かないといけないじゃない?」「スクランブルだな。毎年、凄くなるからなー。DJポリス出るって聞いたぞ」 オレが言うと彼女が頷く。「うん、僕も聞いた。渋谷なあ。あれは、大変そうだよねえ」「でしょう? だから余裕が無いって訳。ほら、うち、警視庁の【すぐやる課】って言われてるし、前に演舞のパフォーマンスやってるじゃない? そんなんでね、うちの方で何とかならないかって、回って来たのよ。アンタ達、ダンスやってるしさ。もしかしたらと思って。そっちが嫌なら……もしくは、渋谷に出張ってDJポリスと警備──」『えーーー! 堪忍して下さい!』みんなから悲鳴が上がる。「渋谷もあれだけどぉ、ステージって、僕達だけで? っていうか、どの道僕ら、休日返上って事? 午後から仮装パーティーの約束があるのにぃ?」「チビ助達、仮装パーティー行く予定だったの? じゃあ、断るしかないか。総監がお困りになるかも知れないけどねえ。仕方ないわね」「え? お義父さんが?」「そりゃあそうよ。まあ、無料イベントなんだけれども『今日日、ハロウィンは注目されてるから』って広報が張り切ってねえ。かなり大々的に告知したらしいからねえ。穴が開くとなれば、叩かれるのは必須でしょうね。見つければ問題ないけど、時間もないしねえ。難しいんじゃないかしら」「うぅー。うーーー! もう! 分かった。分かりました! やればいいんでしょ!」「あら、やってくれるの?」「お父さん! それ、ずるいよ! そこで一柳のお義父さんが困るだの、叩かれるだの、言われたらイヤって言える訳ないじゃん! 分かってて、言ったくせに。いずれにしても、業務命令なら僕らは頷くしかないですけどねっ! 分かりました! もぅー!」 彼女は頬をめいいっぱい膨らまし、今にも泣きべそを掻きそうな顔で拗ねて怒った。さすがに、室長も悪いと思ったようで、慌ててご機嫌を取る。「悪かった。お詫びに今度、美味しいお酒と料理を出す店に連れてくから」 頬はへこんだが、ご機嫌は治らない。すっかり拗ねたようで、唇を尖らせて黙ったままだ。室長が困った顔して、オレを見る。
このサイトの読者登録を行います。 読者登録すると、このユーザーの更新履歴に新しい投稿があったとき、登録したアドレスにメールで通知が送られます。