横恋慕。
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定主人公は男装女子なので男でも女でも通用する名前がおすすめ。
例えば、
ユキ、ジュン、アキラ、カオル、ユウキ、ヒカル、チヒロ、ケイ、ナギサ、ハルキ、ミチル、シノブ、ハルヒ、レイ、レン、リン、ミライ、ヒナタ、ユウリ、マコト、マスミ、ミソラ、ハヅキ、カヅキ、ヒロ、ユウ、シュウ、ハル、ナツキとか?
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「うん? ……なんやお嬢、今夜は幸せそうな旨そうな顔しとらへんな」
「んー、ふつーに美味しいけどさ、昴のご飯みたく幸せにはなんないもん」
「なんだ。お弁当じゃだめか? ふふふ。そう言えばうちの翼とくるみも買って来たのだとそんな感じだ」
「そうなんだよねぇ、ダメじゃないんだけどさー。なんかねー。幸福感が全然違うんだよね。もう僕は昴の天国ご飯を知ってしまったからなー。他じゃイマイチ」
「もうお嬢は王子様に胃袋までしっかりつかまれてるちゅうわけやね。はぁーこれでは俺に勝ち目がないわけや」
「っていうかさー、チビがつかまれてどうすんだよー。普通は女が男の胃袋をつかむもんだろー。ダメだなー」
「むう! 分かってるぅ! 如月さんに言われなくても分かってんですぅ! んな、簡単に言うけどさ。昴以上に美味しくなんて、したくてもなかなか出来ないのぉ!」
「あ、珍しくチビがキレた」
ぷぅーっと頬を膨らまし『もー、人が気にしてる事をぉ!』とプリプリ怒る彼女。
「お嬢が飯を食いながら怒るの珍しぃなぁ?」
「はじめて見るかもね。おチビちゃん、怒りながらだと消化に悪いよ」
小笠原がぽそっと言う。
「禁句だったんじゃないの。如月、また傷付けたね。嫌われるよ」
「え? チビ? 嫌わないよな?」
「知らん!」
ぷいっとそっぽを向く彼女に如月が焦る。
「なまえさんは料理、苦手ですか?」
と太田。
「イメージ的にはやりそうに見えるけど」
と細野。小野瀬さんが二人に聞いた。
「あれー? 君達、食べた事なかった? おチビちゃんは結構上手じゃないかな? 彼女らしい味だよ。俺は好きだけど」
「ああ。チビ助の料理、旨いぞ」
「だって、昴の神ご飯にくらべたら、僕のは庶民ご飯だもん」
「あ? 庶民ご飯の何がダメなんだよ。チビ助。庶民ご飯で良いじゃねえか。毎日あれが食えるなら幸せだ。俺なら大喜びするぞ。何だ、昴は不満か?」
「いいえ。彼女の味、大好きなんで。オレには彼女の飯が天国ご飯ですから。毎日幸せですよ。如月、オレもとっくの昔に胃袋つかまれてんだよ。なまえはな、奥ゆかしいから自慢しねーんだよ。だいたいな、お前ひとん家来てなまえ作った料理、おかわりしてバクバク食ってて何言ってんだよ」
「あ、そう言うたらいっつも旨い旨い言うて、ぎょうさん食べてたな」
「そうだよね。肉豆腐とか抱えて食べそうな勢いでひとり占めして。俺達も食べたいのに。見兼ねてチビがまた追加で作ってくれた」
「そうよ。ガツガツ食ってたわ。如月、アンタ、人の女房に胃袋つかまれてんじゃない。ま、無理ないけどねえ。この娘の家庭料理、美味しいもの」
「そうですね。お嬢の料理は派手じゃないけど、ほっとする味ちゅうかご飯とか酒が進む味ですよね」
「だな、世の中にはうちのゴーゴンみたいに全く出来ないのもいるからな。チビは立派だ」
「あれだな、如月はもうなまえの料理、おかわり禁止な」
「えー」
「えーじゃねー。いっつもオレの奥さん、いじめやがって。罰だ」
「いいなー 食べてみたい」
太田と細野がハモる。
「御大はそんな美味しいの食べてたんですねぇ」
太田が羨ましそうに言ってため息をついた。
「羨ましいよねぇ」
細野もそれに続きため息をついた。小野瀬さんがちょっと焦った顔で彼女に言う。