横恋慕。
夢小説設定
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例えば、
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彼女が『美味しい?』と聞くのに『ああ』と頷くと『幸せか?』と重ねて尋ねられた。『あ? ああ』ともう一度頷くと彼女が嬉し気に笑顔になった。そして、声色で言った。
「肉を食っていれば、人間は幸せになれるぜ」
さっきの台詞だ。言った後で、オレを見てニコッと満足気に笑った。
その笑顔を見て、ついさっき迄の不安が吹き飛んだ。
(こいつは、本当、オレを大事に想ってくれるな。ったく、可愛いやつ)
オレも肉をひと切れ取り『ほら、あーん』と彼女の口に入れた。
モグモグした後、笑顔になり『美味しいね。幸せ~』と笑う。それを見ながら藤守が呟いた。
「お肉ひと切れでほんまに、幸せそうなお顔やねぇ。安上がりな子ぉや。どれ、賢ちゃんのお肉もやろか?」
「え? おーきに。賢ちゃんの気持ちは、ほんまに、嬉しいんやけど、うちぃ、そないにぎょうさん、食べられへんわ」
……と、何故か関西弁で返した。藤守がぱちくりした。
「なんで? 関西弁なん?」
「なんでて、賢ちゃん、言うてたやん。『東京の子もええけど、大阪の子もええなぁ。彼女と大阪弁で気楽に喋るいうのんも、楽しそうや。ほんまにたまになんやけど、大阪弁で楽しく話したくなるんや。ホームシックかも知れんけどな』って。覚えてへんの?」
「あ、言ってた。言ってた。藤守さん、そういえば言ってましたよー」
如月が言うと、藤守が『えーそうやった?』と首を捻る。
「そうだな。そういえば、飲みながらそんな事を言ってたな」
明智さんも思い出し『よく覚えてたな』と彼女を見る。
「うち、記憶力はええねん。あんなぁ、うちな。彼女には、なられへんし、そないにはうまく喋られへんけど……ま、言うたらお礼やな。感謝の気持ちや」
とニッと笑った。
「気持ちか……はっはは。おーきに。全くお嬢には敵わへんな。お嬢は大阪へよう行くんか?」
「ん? 行かへんよ。いっぺん行ったきりや。ええとこやったけどなぁ。何べんも行く余裕なんてうち、あらへんもん」
「そうかぁ? そら意外やな。そんで言葉、よう知っとるなぁ。なんで?」
「うん? みーんな、あんさんの真似やで?」
「俺の?」
「そうや。うち、あんさんの元相棒やさかいにな。それに、物真似と声色は、うちの十八番やろ?」
「ああ、そうでした。君は僕の相方でしたね。イケメンのお兄さんにとられてしまったけど。あれですよ。もし、あのまま行ったら、今頃僕が君の旦那さんだったかも知れませんよ」
「あ? 藤守、何、言ってんだ。ヘンな話し方で、不埒な事を言ってんなよ。もしも、なんてねーの。こいつはオレの。やんねーよ」
「ヘンて、君。ひどいですねぇ」
「賢ちゃん、ほんでも。それ、ほんまにヘンやで? 自分、時々そないになるけど、何で? なんや賢ちゃんらしいないで?」
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