I was praying you'd be here with me.
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定主人公は男装女子なので男でも女でも通用する名前がおすすめ。
例えば、
ユキ、ジュン、アキラ、カオル、ユウキ、ヒカル、チヒロ、ケイ、ナギサ、ハルキ、ミチル、シノブ、ハルヒ、レイ、レン、リン、ミライ、ヒナタ、ユウリ、マコト、マスミ、ミソラ、ハヅキ、カヅキ、ヒロ、ユウ、シュウ、ハル、ナツキとか?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ほら、ちょっとお座りなさいよ。絆創膏貼ってあげるわ。やだわ、本当。昴が帰って来たら大騒ぎされるわよ」
室長は、ブツブツ言いながらも手当てをしてくれた。その横で藤守さんが『痛むか? ほんま、すまん事したなあ』と気にするのに『大丈夫、大丈夫』と安心させるよう、笑いながら返した。
小笠原さんが『でも』と眼鏡を上げ言った。
「その段階で捕まえられて良かった」
「そうだな。下手したら立て籠りに発展してたかも知れない」
明智さんが言う。
「そうねえ。その可能性もあったわねえ」
「最悪、SATが出る事になったかも」
「え? SATがぁ?」
小笠原さんの発言にちょっと驚き、聞き返す。
「ああ、可能性はあるな。そういう要請は割りと多い」
元SATのエース、明智さんがそう答えた。僕は、さっき確保した男がSATに狙撃され負傷する所を想像し、ちょっと身震いした。射殺とまでは行かないとは思うけど、それでも手でも腕でも撃たれるのは半端なく痛い。僕はその痛みを知っている。
(傷も残るしな。そんな展開にならなくて良かった)
そう思ってると、室長の大きな手に頭を撫でられた。見ると笑顔で『よくやった』と言われた。
(えへへ。褒められた。そうだ。昴が戻ったら昴にも褒めてもらおう。怒るかな? でも……頑張ったんだから、やっぱり褒めてもらおう! いい子いい子付きで。あーあ、早く帰って来ないかなー)
内心、ちょっと昴が恋しくなったその時、如月さんと小野瀬さんが段ボールを持って入って来た。
「たっだいま戻りましたー。あれ? チビどうしたんだ?」
「穂積、分析終わったよ」
「ああ。……って、小野瀬。何だ、その荷物」
「これ? 証拠品らしいね。そこでさ、如月くんが大荷物で大変そうだったから、運ぶの手伝ったんだよ。それはそうとおチビちゃん。なぁに、その顔、どうしたの?」
「ああ、確保の時にちょっと……あ、珈琲、淹れましょうか?」
如月さんが、何か言いそうだったので言われる前にそう言って給湯室に退散した。
● ○ ● ○
それからも仕事は色々あって、今夜も僕達は残業になった。定時はとっくに回ってる。今、僕達は数時間前に如月さんが、運んで来た証拠品物件のチェック作業をしていた。
さっきから如月さんが、何度も腕時計を確認していた。如月さんは、段々と暗い顔になって行った。明智さんもやっぱり壁の時計をチラチラ見ていた。
(無理もない。今夜はクリスマスイブだもん。如月さんは、この間合コンで知り合ったっていう彼女と、きっとデートだろうな。明智さんは、翼ちゃんとくるみが待ってるに違いない。二人共、もう帰ってもらわないと、待ってる人が可哀想だなぁ。でも、一番下っぱの僕が言ったら失礼かな? うーん……)
「あぁ! もうダメだー。きっとフラれるー」
僕が迷う内に、とうとう如月さんが頭を抱え悲痛な声で叫んだ。
僕達の仕事は終わりが読めない。待たせたりドタキャンする内に、愛想をつかされダメになるケースはよくある。
.