I was praying you'd be here with me.
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定主人公は男装女子なので男でも女でも通用する名前がおすすめ。
例えば、
ユキ、ジュン、アキラ、カオル、ユウキ、ヒカル、チヒロ、ケイ、ナギサ、ハルキ、ミチル、シノブ、ハルヒ、レイ、レン、リン、ミライ、ヒナタ、ユウリ、マコト、マスミ、ミソラ、ハヅキ、カヅキ、ヒロ、ユウ、シュウ、ハル、ナツキとか?
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捜査室のドアを開けながら、僕は元気良く言い放つ。こういう少し疲れた時こそ、元気よく振る舞う。じゃないとみんなが心配する。
「ただいま戻りましたー」
「はい、お帰り。あら? アンタ、頬っぺどうしたのよ?」
藤守さんと表から戻るといつものように室長が迎えてくれる。
僕の相棒である昴は、出張中だ。戻りは明日だって言ってた。その間、僕は元相棒の藤守さんと組んだ。
クリスマスイブだろうが、年末年始だろうが、事件は起こる。今日も結構忙しい。そろそろ暗くなって来た今も、高級レストランから通報があって、漸く戻った所だった。
「あー、取り押さえる時に暴れられて肘が入っちゃって。ちょっと、負傷しました。ナイフは避けたんですけどねぇ」
「やだわ。顔にケガなんて。チビ助、一応女なんだから気を付けなさい。もう、藤守。アンタがついてて、何やってんのよ。アレだ、ほら。冷凍庫の冷たいの。アレで冷やしなさいよ。あ、明智? ちょっと──ああ、それそれ。それで、ペタッとやっときなさい」
「ほら、チビ冷やしとけ」
明智さんが、保冷剤をタオルでくるみ渡してくれる。お礼を言って受け取り、頬に当てながら報告をする。
「カップルがディナー中の所へ、マル害が現れて……マル害は所謂、浮気現場を押さえた形になり逆上。喚き暴れた末、女の首元にテーブルにあったナイフを突き付け、厨房へ。そこで包丁を持ち出し浮気相手の男と彼女を殺し死んでやるー! となったようです。現着した時は、フロアーでカップルに包丁を突き付け、興奮し喚いていた所でした。表側から藤守さんに説得してもらい、気を引き付けて置いて裏から潜入、確保しました。現場は凄い有り様になっていましたが、ケガ人はありません」
「ケガ人はありませんじゃないわよ。アンタがいるじゃないの。本当に。何でアンタが裏に回るのよ。普通はアンタが説得で、藤守が確保でしょう?」
室長が言うのに、藤守さんが状況を説明し始めた。
「それがですねぇ。裏口への通路がふさがってまして。音を立てないように通り道を作るんが、難儀で。結局、チビがやっと通るかちゅう位の通路を作るんが、やっとでしたんや。ほんで、そういう事に」
藤守さんが後ろ頭を掻き『すんません』と頭を下げた。僕は、慌てて取り成す。
「あー大した事ないですよ。歯も折れませんでしたし、口の中も切れませんでしたしね」
「何、言ってんのよ。右の口端、切れてるじゃないの」
室長が自分の右口端をポンポンと叩き言った後、ちょっとため息をついた。そして、デスクから絆創膏を出した。見るとキズ薬だの、湿布薬だのまで入ってる。室長らしくなくて、びっくりしながら聞いてみた。
「えー室長。それ、前はなかったですよねぇ? ってか、いつの間にか、引き出しが綺麗に片付いてるぅー! 何? どうしたのぉー?」
「あ? 何よ。目、真ん丸くして。引き出しは、アンタの亭主が片付けてくれたのよ。そしてこの薬類いは、その時にアンタ用に用意したの。早速使う事になるなんてねえ」
室長がブツブツ言うのに肩をすくめた。
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