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酒を飲みながら動画を見て好き勝手に盛り上がり始め、彼女が酒の飲めない小野瀬さんに『かわりに何か持って来る』と腰を上げると、室長が『つまみが欲しい』そらが『お腹が空いた』と言い出した。『分かった。待ってて』とキッチンに立った。彼女一人じゃ大変なのでオレも一緒に行き、つまみと軽食を手分けして作った。小野瀬さんにはノンアルコールカクテルを用意した。トレイに料理を乗せ運ぶ。リビングに戻ると室長が待ち構えていたみたいに、すぐに声を掛けて来た。「チビ助ー」「はい?」「で、撮った写真は?」「あ、写真? 昴、夕方届いたよね?」「届いたけど、まだ開けてねー」『開けろ、開けろ』とコールが起こる。仕方なく出す。本当は二人で最初に見たかった。「なまえさん、お綺麗ですね。かぐや姫みたいです」 真壁が言うと桂木さんが頷きながら誉める。「長い髪だとまた印象が変わりますね。本当にお綺麗ですよ」「お姫様みたいだね、なまえちゃん」 そらが言って抱き付こうとするのをおでこを指でぐいっと押さえ止める。「チビ助。アンタ、似合うじゃない。馬子にも衣装ね」「それ、誉め言葉じゃないから」「えー小笠原さん、本当に? 誉め言葉じゃないのー!」「如月、君、酔ってるの? ちょっと声大きくてうるさい。スマホでググれよ」 騒がしいのが苦手な小笠原は、今夜はいつもよりも少し手厳しいらしい。「おチビちゃん、本当にかぐや姫みたいだねぇ」「君、長い黒髪も和装も、よく似合ってる。綺麗」「あー小笠原さんに言おうと思ってた事、みんな言われたー。でも本当にすごく綺麗だよなー。もしかして前世はどっかの国のお姫様だったりして。しかし、明智さん見られなくて悔しがりますよ。きっと」「如月。そないな事ゆーてもお前。また明日、明智さんをいじめるんやないやろな? 俺は見ましたよーとか自慢して」「ちょっと、藤守さんもチビも俺の認識が意地悪な人になってませんかー?」「事実だもの仕方ないじゃないの。でもチビ助がお姫様ねえ。綺麗で可愛いとか評判になるけど、本当はじゃじゃ馬のやんちゃ姫……とかかしらね」「お父さん、それ褒めてんの? けなしてんの?」「んーどうかしら。どっちにしても、じゃじゃ馬だった気がするわねえ」「えー、すっごーくおしとやかだったかも知んないじゃん!」 そう言うと『ええーっ』とみんなから声が上がる。「なっ! みんな、失礼だなぁ。今、秀樹兄ちゃん、大地兄ちゃん……誠二兄ちゃんまで、えーって言ったでしょう? ねぇ? もー、どういう認識なんだよぉ。あっ! 分かった! 原因はお父さんだ」
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