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海司が失礼な独り事を言う。間髪入れず反応し、ムッとしながら彼女がペシッと、海司の頭を叩く。「ありがとうございますくれー略さず言え! 確かに結菜姉なら、僕より遥かに綺麗で可愛くなるだろうよ。だけど」 言葉を区切り、ニヤリと人の悪そうな笑いを浮かべた。「人の事言ってる場合じゃねーだろ。海司兄だって、昴の足元にも及ばん。完全に負けてる。生き方、存在、男としてのありがたみ……」「あ? 別にお前に有りがたがってもらわなくても結構……ってか、それお前の好きなドラマの台詞だろ? お前、まだアレ見てんのかよ。ハッハ……いったい何千回見るんだよ。しつけーガキ」「なんだよ! 海司兄だってしっかり覚えてんじゃねーか。僕はな、好きなものは徹底的に愛する主義なんだよ。自分だって充分しっつけーだろ! 小学生の頃からずーっと片想いして来たくせに! 海司兄に言われたくないわ!」「ああ? お前さ、警察官になったのって、あのドラマの影響か?」「それだけじゃないもん!」「ばあか! それだけじゃないって事は、一部、影響されたって事じゃねーか。単純なヤツ。[刑事魂(デカだましい)ですね!] ってか? あ、もしかしてお前、アレだろ? [あのー犯人分かっちゃったんですけどぉ]って言ってみたいんだろ? ばーか。ドラマはドラマだっつーの。昴さん、良んスか? こんな単純バカでアホなガキ嫁にして」「バーカ、バカ! うっさいわ! このイジワル海司! そっちこそ、そんなイジワルだとな、結菜姉に棄てられんぞ。バーカ! だいたい、そっちが先に失礼な事言ったんだろ? もう忘れたか? ボケたのか? 神童が聞いて呆れるわ。だいたいさ、海司兄が神童とか笑えるよ。そんなに頭良かったでしたっけー? ウプッププーだぁ。あかんベー!」 ヤイヤイ言ってガキみたいな口ゲンカを始める。というか、二人ともガキに戻って兄妹ゲンカをしてるみたいに見える。なぜかケンカしてるのに、すごく仲良く見える。「…………」「むきゃ……」 オレは彼女を引っ張りぎゅっと隠すように胸に抱く。「海司とじゃれるのは、もうおしまい。お前がじゃれるのは、オ、レ、……分かった?」「……ん、でもじゃれてないもん。昴、海司にいじめられたぁ」 ぎゅっと抱きつき言う。「いじめられたか?」「ん」「オレのなまえをいじめるとは悪いヤツだなー」「ん、悪いヤツ」「悪いヤツはおしおきしないとな?」「ん、おしおき、お尻ペンペン」「んー、却下。アレは男はダメ。今後お尻はペンペンはなまえ限定な。他は?」
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