大雪のその後で……。
夢小説設定
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例えば、
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あれから何度も愛し合った。ついつい、手放せなくて彼女を求めてしまう。だが、昨夜の事件の後でさすがに、彼女も疲れてる。いつもは拒まない彼女が、珍しく『ごめん、少しだけ休憩させて』と申し訳なさそうな顔で言った。やり過ぎたと反省し『悪り……』と謝るオレの頬に軽くキスして『ううん、又後でね』と茶目っ気たっぷりにウィンクして『それより、お腹ぺこりんになった。もうぐーぐー。エネルギー切れ。むきゅー』と言って、ぱたっと倒れる振りをする。そんな彼女にクスクス笑い、お詫びも兼ねて腕をふるい食事の支度をする。手伝うと言う彼女にカフォオレを淹れてやり休ませる。
彼女は素肌にオレのセーターを着て、カウンターに座りカフォオレを飲みながら結婚情報誌を捲っている。
「お前、そこさみーだろ。こたつ入ってれば?」
「いーの、ここだと顔見えるもん。ここにいたいの」
なんだか、嬉しくなる。風邪を引くといけないので、リビングに行き暖房を強くし、再びキッチンに戻る。彼女の為に出来るだけ手早く、そして旨い物を作るべく料理を再開する。
「ねぇー? 結婚式さー」
「うん?」
「雪が降る時期は、止めよう」
「ん? 昨夜ので、雪嫌いになったか?」
「うーん、嫌いにはなんないけど、ロマンティックからは離れた。現実的な事を考えたの」
「現実的な事?」
「うん、雪降ったら来る人大変だよね。結婚式なら女性はドレスにヒールか、着物で草履でしょ? 寒いし、電車止まりでもしたらさー」
「まぁな」
「それに要請が来てかり出されたら、悲惨だよ? 僕、ただでさえ親族の出席ないし。うちのメンバーが来ないと……人、いなくなるもん」
そうなのだ。結婚が決まってから彼女は出席者のバランスを、非常に気にしてる。何せ、彼女の方は家族、親戚の出席者はない。『昴の礼服姿とタキシード姿や着物姿は見たいけど、式はやりたくない。僕も……普通の家に生まれたかったな』とまで言い出し、もの凄ーく落ち込んだ。彼女の落ち込む理由を知った室長が『あーら、親族席には私達が座るわよ。だって私、お父さんだもの。アンタ、式やらなきゃ一緒にバージン・ロード歩けないじゃないの。それにね、アンタの花嫁姿、お父さん達は楽しみにしてるのよ! 昴は金持ちだから、ドレスも、白無垢も、打ち掛けも、みーんな着せてもらいなさい。それが親孝行ってもんよ。良いわね?』と言われ、ようやく式をする気になったのだ。
(呼び出しで欠席なんて事態になったら、控え室に閉じ込まっちまうかもしれねー。事によると大泣きになって人生最悪の日ー! とか思われたりして? ……それは避けたい)