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無理矢理、家に戻され室長と交代でシャワーを浴びる。出て来ると明智さんが食事を用意してくれていたが…箸が進まない。どうやら、本当にオレは彼女がいないとダメらしい。この家のあちらこちらに彼女の形跡があり、彼女の声がして笑顔の彼女がいるような気がして来る。彼女が傍にいない事が苦しくて苦しくて仕方ない。後藤:…おい、「何だ」と項垂れた頭を上げると酒を出される。後藤:とにかく、飲め。穂積さん、アンタも。(昴:嗚呼…コイツもこんな胸が潰れそうな地獄みたいな苦しみを味わったのか。……そこから這い上がって今こうしてんのか。コイツ、スゲーな。)後藤から酒を受け取りながらそう、ぼんやり思う。(昴:でも、オレは…あいつが居ねえ未来なんて…。くそー!)オレ達はツラい現状から一時でも、逃れるように酒を呷った。そして、オレも室長も珍しく酒に酔った。穂積:……すまん、元はと言えば俺のせいだ。俺を庇った事から始まったんだ。本当に…すまん、昴:いや、なまえはそういうやつなんですよ。仕方ないです。それが彼女なんですよ。それに─昴:それに、あいつはオレを置いてなんか行きませんよ。オレもあいつを置いて行かねーし、あいつもぜってー置いてかない。室長!知ってるでしょ?あいつは嘘はつかねーし、約束は守る!穂積:ああ、そういうやつだな。昴:ね?だから室長が謝る必要なんかないんですよ。昴:なまえー!早く起きろー!あいつねー、冬は特に朝が弱いんですよ。なかなか起きねーの、…ふふふ。ま、それが滅茶苦茶可愛いんですけど。…だから又ちょっと眠りこけてるだけですよ。…それだけです。酔ってうとうととし始める二人。石神:…酒に強い二人が、酔うとは…珍しい。藤守:二人とも彼女がああなってから、ろくに寝てへんのですわ。小野瀬:食事もあまり取ってないと思うよ。ところで、さっきから二人して何を探してるの?如月:それが、小笠原さんがチビから言付かってて…。後藤:なまえから?小笠原:多分DVDディスクだと思う。自分に何かあったら見せろって…。ここらへんにある筈なんだ。…あ、あった!明智:何かあったら?…何が入ってるんだ?小笠原:分からない。藤守:見せろって昴に?小野瀬:…いや、二人にだよ。こっちが昴お兄ちゃん、こっちがお父さんって書いてある。如月:まさか…遺言?一同:えっ?!藤守:お前は何を言うんや!止めや!縁起悪いわ!小笠原:…俺はそんなじゃないと思う。とりあえず再生しよ。二人、起こして。
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