穂積：なあに？言ってみなさい。

なまえ：…お、父さん。

穂積：ま、チビ助がそれが良かったら良いわよ。私はアンタのお父さんみたいなもんだし？

なまえ：え？良んだ？

穂積：ﾌｯ…かまわないわよ。

なまえ：…お、お父さん？

穂積：なあに？

なまえ：(はにかみながらも嬉しそうに)……えへへ。

藤守：うわ、赤こーなってめっちゃ可愛いやん。

昴：なんだ、恥ずかしいけど嬉しい？

なまえ：う、うん…ちょっと…ね。えへへ。

もじもじしてオレの影に隠れる彼女。

小笠原：…おチビになっても照れ屋。

穂積：まあー、小学生の時はチビ助も可愛いもんだわ。ｸｽｯ…。これがいつじゃじゃ馬に変わったんだろう。

藤守：ホンマですね。このまま行ったら可愛い妖精さんのような娘さんになるかも分からへん。

小笠原：もうすでに娘さんだけど？

藤守：そ、それはそやねんけど…中身が…や。あ、そや、俺の事はなんて呼ぶんや？

なまえ：お兄さん？

藤守：みーんな、お兄さんやん？みんなが振り向いてしまうで？俺は賢史ちゅうんや。

なまえ：賢史お兄さん？

藤守：うーんええけどもっと仲良し感が欲しいわ。

なまえ：仲良し？…賢ちゃん？

藤守：ええね、それでいこ。なんや特別ちゅう感じもあるしええわー。賢ちゃんかあ。じゃあ僕はなまえ、と呼ぼうかな。

昴：……。藤守、何でお前が呼び捨てだ？なまえ、呼び捨てはイヤだよな？

なまえ：え？(こ、怖い…)う、うん。

昴：だ、そうだ。却下！なまえ、あのなー、賢ちゃんだと同じ年の子みたいでヘンだろう？

なまえ：そうか…じゃあ、賢兄ちゃん？賢兄？どっちが良い？

藤守：じゃあ賢兄ちゃんで。はあー。結局こうなるんやな。自分かて呼び捨てやないか…ズルいわ。

昴：当然、オレと藤守じゃ立場が違う。

それから、本人の意向を聞きつつ、小笠原を諒兄ちゃん、明智さんをまさ兄ちゃん、如月をこー兄に決め

なまえ：葵お兄──

穂積：あ、忘れてた。チビ助ー、小野瀬はね、アンタの『お母さん』だから。

なまえ：えっ？男、なのに？お、お母さん…(じっと小野瀬を見て)……ふぅーん、じゃあ…葵お母さん。

小野瀬：え？それはちょっと勘弁してもらいたいな。だいたい君はどんな認識で納得したの？髪の毛が長くても、俺はオカマじゃあないからね？

なまえ：そ、そうなんだ。

小野瀬：やっぱりオカマだと思ったんだ。オカマは『ルイお父さん』でしょ？おネエ言葉だし。

なまえ：えー！お父さんはオカマなんだ？！

穂積：ちょっと小野瀬！うちの娘に変な事吹き込まないでちょーだいよ！チビ助、あのね、私の言葉は…

なまえ：う、うん。ｺﾞｸｯ。

穂積：…極秘任務中だからわざとオカマの振りしてるのよ。あ、でも極秘だからここだけの話。ナイショよ？守れる？

なまえ：ナイショ…わ、分かった！僕、秘密にする。極秘任務かあ。お父さん…格好いー！お父さん格好いーし、えらい人だし、スゲー♪