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そして、バレンタイン当日。休息を取る意味合いも兼ねて、いつもの休日のように少しのんびりと過ごす。 夕方、二人で余ったカカオマスを使ってバレンタインディナーの準備をした。最初、彼女は『バレンタインなのにやらせるの、悪いな』と気にしたが『いーの。これも楽しいだろ?』と二人でじゃれ合い楽しんでディナーの支度をした。「わー。旨い! もっと苦いかと思った」「ん、旨いな。バランスみて苦くならないようにした。姫、苦いのも苦手だもんな」 楽しく語らいゆっくりと酒と料理でディナーを堪能した。 食後、彼女がちょっと光沢のある綺麗な赤い箱を持って来た。「えらく綺麗な赤だな」「ん、*ルージュ・サンって言うフランスの色だよ。なんかね、フランスで一番上品な赤だって。素敵でしょ。昴に似合いそうと思って。でも中身が負けてるかも……」 ちょっと自信無げな顔で、箱を差し出した。「はい。昴、大好きだよ」「ありがとう。開けて良い?」 頷く彼女を見て、ワクワクしながらリボンが付いた赤い箱を開ける。 実は、オレがチョコレートの郵便屋さんになっている間に、彼女が一生懸命作ったものでオレはまだ中身を知らない。 目の前にチョコの薔薇が飾られたケーキが出て来た。デコレーションはピンクと白、それからチョコレート色の薔薇の花だけ。でもとても綺麗だった。「スゲー……。これ、本当に姫が作ったのか?」「うん、ケーキはさ前にくまさんに特訓してもらったから。薔薇はネットでレシピ見たの。粘土の要領かと、やってみた。ただ、味が……心配」「あ、箱にカードが付いてる。── I love you more and more as years go by. ……月日を経るごとに、より一層あなたを愛しています、か。姫……」 ちょっと感動して、彼女を見ると照れて真っ赤かになってた。(可愛い……)「ありがとう……。よし、食べるか。あ、その前に記録、記録。カメラで撮るかな」 いそいそとカメラを取って来て撮影する。ついでにスマホでも撮った。「あーさっきのディナーも撮れば良かったなー」 彼女が残念そうに言う。「ん? あれなら、大丈夫。また作ってやるよ」「そう? ありがとう。じゃあ楽しみにしとく。そうだ、後……ささやかだけどプレゼントも。はい」「え? 今年もプレゼント、あるのか?」「僕も、結婚しても釣った魚に餌もやるし大事に可愛がるんだよ。エッヘン」 彼女がいつかのオレの真似をして言うと、胸を張った。その得意げな顔が可愛いやらおかしいやらで思わず、笑ってしまった。オレが笑うと彼女も笑い出す。「ふふ……。さー、食べようか?」「その前にこれ、見てー。開けて良い?」「うん、どうぞ」 早速開けると細身のケースが出て来た。
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