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──I love you more and more as years go by.── 一月の中旬を過ぎた頃から、彼女が何やら一人でこそこそやってる。一人になると『うーん』と考え込みながら雑誌やパソコンとにらめっこしてる。オレが行くと慌てて隠す。(何だろう?)と思ったが訊ねるまでもなく、パソコンの履歴を見て直ぐに分かった。チョコレート、バレンタイン、レシピ……そんなページぱっかり検索して調べてた。(もうそんな時期か。女も大変だよなぁ。……また丞一郎の所行く気かな? それって夜、二人きりになるって事じゃねぇ? んー…………)「姫ー」 呼び掛けながらキッチンに行くと、一足先に夕飯の支度に取り掛かっていた彼女が『ん?』と振り向く。「今年はくま先生のクッキング教室は禁止な」「えっ?!」(このリアクションは、やっぱり行く気だったな)「夜、外出は危ない。みんなのはオレと一緒に作るんだし、分からない事はオレが教えてやる」『えーぇー』と不満そうな彼女。「あ? 何? お前、オレの教え方が丞一郎より劣るとでも言いてーの?」「え? そうじゃないよぉ。だってあげる本人に教わるって変だよぉー。いくらサプライズじゃなくたってさー……むうぅ、困ったなー」「困るなよ。とにかく、夜遅くなるから丞一郎の所はダーメ。な? アレだぞ。もし何だったらオレのはさ──」 言葉を切り、彼女に口づける。離れ際に耳元で言う。「姫にチョコレート塗っただけでも良いけど?」『なっ』と声を漏らし彼女が赤くなる。「もー、昴ってば! 何に言ってんの? またからかってぇー」「ん? からかってねーよ。オレしか食べられないスペシャルチョコじゃねーか。それともオレの一番大好きなもの、くれないつもり?」「いや……そ、そうじゃないけど……」「フフッ……お前、真っ赤か」「あー! やっぱからかってるじゃないかぁー!」 彼女がぷぅと膨れる。「あ、お餅発見。旨そう……」 ちゅっと膨れた頬っぺにキスをする。「んー旨い! こっちの赤いのも旨そう」 おどけて言って唇にキスをしながら腰を引き寄せた。 リップ音を立てながら唇を離し瞳を見つめながら『最高に……好き。もう一回』とさっきより深いキスをする。腕の中の彼女から吐息が漏れ力が抜ける。 結局、飯より先に彼女のが欲しくなり抱き上げて寝室へ向かい、その日の夕飯は大分遅くなってから食べる羽目になった。 夕飯を食べながら聞いてみた。「で、今年はみんなの何にするか決めたのか? 去年はラムボールだったろ」「うん、一応決めた。ラムボールよりかは難しいかも」「何にするんだ?」「エナジーチョコバーにしようと思うの」「エナジーチョコバー?」「カカオマス使って甘さ調整して、ナッツとか入れて。お腹空いた時に気軽に食べられて栄養も多少取れる。みんなにピッタリかなって。どう?」
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