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──Happy Birthday to You (改訂版)──三月二十七日 二十時 捜査室。「はい、特捜。ああ。それで? どうなの? ……うん、そう。ちょっと待って」 室長が、彼女を呼ぶ。「真山、悪いけどこれ、ラボの小野瀬に持ってて。急ぎなのよ。悪いわね」「はい」 彼女が仕事を中断し席を立つと、室長の元に行、書類封筒を受け取る。「それでね、小野瀬に『予定通りでよろしく』って伝えてちょうだい。頼むわね」「了解です」 彼女が捜査室を出て行く。「よし、今行ったわ。急いでね」 室長が電話に向かいそう言うと、受話器を置いた。オレと小笠原も席を立ち行動を開始する。 ● ○ ● ○ 小野瀬ラボから、小野瀬となまえが出て来る。「いやー、悪いね。おチビちゃんに手伝いさせた上に荷物持ちまで付き合わせて」「いえ、大丈夫ですよ」 なまえが笑顔で言う。 捜査室の前まで来ると小野瀬が言った。「あ、おチビちゃん、そっちはもらうから、ちょっとだけこれも持っててくれるかな?」 でかい箱を受け取るとなまえは、前が見えなくなった。「あ、はい。うわっ、でかいな。前が見えない。あれ? でも軽いや。これ、大きさの割には軽いんですね?」「ああ、そうそう、軽くてでかいものなんだ。危ないからじっとしてて、すぐだから」「なるほど。はい。了解です」 小野瀬は捜査室のドアをノックし声を掛けながら細く開け中に声を掛けた。「穂積。来たけど、順調?」「ああ、順調。小野瀬、良いぞ」「了解」 小野瀬はドアを一旦閉めると、なまえの荷物を受け取る。「はい。ありがとう。じゃあ、荷物は俺がみんな持つから、君はドアを開けて先に入ってくれる?」「あ、はい」 ● ○ ● ○ 彼女がドアを開けて入って来た。──パン! パン! パンッ!──「うぉーっ!」 突然の音に驚き、彼女はびっくんと声を上げて飛び上がった。「誕生日おめでとうー!!」 クラッカーを持ちみんなが言う。彼女は一瞬キョトンとしたがすぐに笑顔になった。「あ、ああ! ありがとうございます!」 小野瀬さんが彼女を促す。「さぁ、入って入って」 彼女がラボに行っている間に全員集合し、大急ぎで準備をしてプチバースデーパーティー会場を即席で用意した。オードブルとケーキは明智さんとオレが用意し、捜査室の冷蔵庫に入れて置いた。メインは如月の親父さんが、つい先日から又こちらに来ていたので、注文したお寿司。彼女は目を輝かせた。「わぁーぁ! スゴい! えー、さっきまで何もなかったのに……それにみんなも。いつ、戻ったの?」「事前にな、打ち合わせ済みや。こっそり時間決めて戻ってたんやで」「そうそう。びっくりさせようと、チビがラボに行ってる間に集合して準備したんだぞ」 明智さんがみんなに『な?』と話しをふり、みんなが頷く。
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