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『次、昴の番ー』と言うので見た夢を教えてやる。「オレのもちょっと不思議だったぞ。やっぱり動物が出て来た」「動物? 不思議って僕の夢みたいに、変わった動物?」「んー、動物は変わったのじゃなかった。綺麗な毛並みの立派な白馬だったな」「白馬? あっ! 昴、それ良い夢だ。吉夢だ」「吉夢なのか?」「うん、夢占いはあんまり詳しく分かんないけど……。確かねぇ。馬の状態にも寄るけど、毛並みの良い綺麗な馬で白馬なら良い夢だよ。それが黒い馬や痩せて弱ってる馬なら、悪い夢らしい。あっ、暫く馬刺食べたらダメなんじゃないかなぁ……。後さ、それ話さない方が良いかも。吉夢は話すと離れちゃうから良くないって説もある」「説もある? 別な説もあるのか?」「うん、話しても問題ないとも言う。悪い夢も話した方が良いって説と話さない方が良いって二つの説がある。どっちが本当かは分かんない。でも、昴の吉が減ると嫌だもん。秘密」 そう言ってオレの口を押さえる。「えへへ。正月早々、吉夢なんてさ良かったよねぇ。昴、きっと良い事があるよ」「ふっ……お前。嬉しそう」「ん? そりゃそうさ。昴が幸せだと、僕も幸せだからなー」「またお前は可愛い事、言って……」 その可愛さにちゅっとキスをすると『ん……』と彼女もそれに答えてくれる。ついばむような軽いキスを数回して、微笑み合った。「ところで、お前のは悪い夢なのかな? ……なんかドラマか映画みてーな夢だよな。いつもそんな夢見てんの?」「んーわりかしね。話になってるよ。そういえば学生の頃に超リアルな夢、見たよ。僕が刑事でさ捜査や推理して、犯人を追う夢なの。ふふっ。まさか本当に刑事になるとは思わなかったな」「あ? どんな夢?」「もう話せる程は覚えてない。確か、聞き込みして回ってたなー……かなりリアルだったのは覚えてる」「何だ……。聞きたかったな。今度さ、書いとけば?」「それと同じ事、柴ちゃんとたけにも言われた事あってさぁ。一時、メモって後からみんなに、芝居風に話してたんだ。ウケも良かったんだけどねぇ。ミイコが焦った顔で『姐さん、それ、ダメッス! 夢日記はヤバいんッスよっ。お願いだから、すぐにやめて下さい』って言われてさ」「ヤバい?」「ん。ミイコの話じゃつけ続けると、段々と夢がリアルになって行って……。その内に夢と現実の境が分からなくなって、おかしくなるって話があるんだって。でね、ミイコが読んだ体験談系の怖い漫画にも、夢日記を一緒にやろうって勧められてやり始めた人の体験談が載ってたらしい。僕も、もううる覚えだけど……確か、友人と夢日記つけ始めて、暫くしたら段々おかしな事が起こるようになって。不安を感じて、一緒にやり始めた友人はどうだろう? って思って会ったんだって。友人は明らかに普通な様子じゃなくて、もう止めようって説得した。でもその友人は夢日記止められなかったの。結局、死んじゃったんだ。そんなような話。……怖いから止めたよ」 怖がりな彼女の事だから、きっと青くなったに違いない。想像してちょっと笑った。
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