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「あーあのルックスにあのスマイルだからなー。確かに、王子様っぽいなー」「なんや? チビの王子様は昴やなかったん?」「え? そうだよ。僕の王子様は昴だよぉ」「でも君、羽生選手好きなんだろう?」「んー好きってさ、好ましい、好感が持てるっていうのだよ? 何て言うか、弟的にみたいな感じ……頑張ってるから応援しよーってさ。昴が好きの、好きとは全然違うよ」 と小笠原に返事をすると室長がからかう。「まあーものは言い様ねえ」「えー本当だもん。それにね、室長。昴はスケートもすごーく上手いんだよ。手足がスラーと長くて、そりゃー格好良いんだから。もうねー、昴が滑るとキラキラするんだよぉ。すごいの、本当に氷上の王子様みたいなんだからね! みんなの氷上の王子様が羽生くんでも、僕の氷上の王子様は昴なの! ……はぁ。この間だって、めっちゃカッコ良かったんだから。あーあ、動画撮れば良かったなー」「なんだ、二人はスケートとかも行くのか?」「うん、お正月にスケートリンクでデートしたんだよねー、昴。僕、初めてだったんだけど教え方もすごーく上手でさ、ふふ……昴ってば、あそこにいた誰より輝いてたな。そうだ、明智さんも親子で行ってみたら? 楽しいよ。ね? 昴」 彼女があんまりベタ褒めするからちょっと照れくさい。でも悪い気はしない。「ああ、楽しかったな。始めは怖いよーってしがみついてたけどな」「あっ! シィー! 内緒だって」 赤くなる彼女。「それでチビ助は、滑れるようになったの?」「うん、なったよ」「そっか、今度みんなで行くのも良いわねえ。さて、さあテレビはおしまいよ。ご飯にしましょ。早くしないと今日中に帰れないわよー」「後は、家で録画してるから、家で見ろ」「ん、さて、僕もご飯食べてもうひと頑張りしまーす! その前にーご飯♪」「ゲンキンな子やねぇ」 みんなが笑う。その後もご飯を食べながら『まだスケートリンクはやってるのか』とか話題に出て『遊びながら運動出来るのは、楽しくて良いね』と彼女が言い出し、小笠原が『君はスカッシュした事ある?』と聞くと、バドミントン、卓球、野球、サッカー位しかやった事がないのが判明。仲間と学校にこっそり行けばただで出来るようなのはやっているが、金の掛かりそうなのは興味はあってもやった事がないらしい。『なら酒と、肉が好きな室長のメタボ対策も兼ねて、色々やってみよう』と話が出て『そうね、娘にお父さんの雄姿を見せるのも良いわねえ。明智は一家で参加ね、おもしろいから小野瀬も連れて行こう』と室長も乗り気で、彼女は目を輝かせて『楽しみだなあー』と喜んだ。それを見てみんなで微笑み、室長がさらに言う。「チビ助、じゃあ勤務中に無茶して怪我するんじゃないわよ。怪我したらスポーツは楽しめないんだから。分かったわね?」「そっか。そうだよね、はーい、了解です。気を付けます」 と言うと、室長がニッと笑い『これでじゃじゃ馬が直れば、一石二鳥ねえ』と言った。皆が『確かに、名案だな』と納得し笑い出した。 この後も残業とは思えないような、笑顔のみんな。なんだか楽しい捜査室の夜だった──。──氷上の王子様。──End.
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