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──一柳、さん?── 昼休み、彼女が携帯を見ながら『えっ!?』と小さく言った。「あ? どうした?」 声を掛けると一瞬ギクッとした。そして携帯画面とオレを交互に一瞥し、考えるような顔をしてオレをじっと見たくせに 『な、何でもありません』と携帯をパチンと閉じた。「何だ?」「い、いえ、何でも……」 と、近くで藤守と話してた如月が「そういえば、チビはさ携帯変えないの?」「え? ん」「だけどさ、ずいぶん年季入ってるよねー。そのガラケー」「でも、ちゃんと動くもん」「スマホにせーへんの?」「うーん……これ使えなくなったら考える」「ふふ……ダメよ。チビ助は面倒くさがりだから、新しく操作覚えるのがいやなのよ。きっと」「むぅー。室長だって僕と似たようなもんじゃないですか……面倒とかってメールしないで電話で済ましたりするくせにぃー」「チビは案外、アナログ」「小笠原さんまで……やっぱりヘン?」「変じゃない。いいんじゃないの。君らしくて」「えーでも、明智さんだってついにスマホにしたんだから、ガラケーはもうチビだけだぞ?」「如月、その言い方は失礼だろう。チビ、不便感じてなければガラケーだって良いんだ。俺は壊れたから買い替えたが」「奥さまに言われてスマホにしたんですよねー。明智さん」「悪いか? 余計な波風を立てない事も、時には大事なんだ」「ほぅー。なるほど……」 如月でなく、彼女が明智さんの言葉に納得してる。(ふふ……彼女らしいな。こういう[素直さ]も良い所のひとつだな。あとは、嘘をつかねー所もそうなんだが……)「ところで、さっきの何だ?」「な、何でもないですよ」「オレに、言えない事? ……隠し事か?」「え? ほ、本当に何でもないですってば。い、一柳さんの考え過ぎです」「え?」 彼女の発言に、みんなが声を揃えて聞き返す。「あれー?今、『一柳さん』って言ったー? これは、もしかしてチャンス到来かなー?」「如月、何のチャンスや?」「やだなー、藤守さん。名前の呼び方がよそよそしくなったって事は、そろそろラブラブ期間の終わりって事でしょう? 俺にもチャンスがありそうじゃないですかー? な、チビ」「ええー?! 何でそうなるの?」
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