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「ちょっとトイレに立っただけで、危なくて仕方ないわ」 室長が『困ったもんねえ』と言うと、如月が言う。「きっと、今日だけで勘違いした男が、ゴロゴロ増えましたよ。後が怖いですねー」「そうねえ……あらチビ助、また熱上がったんじゃない? 頬っぺがさっきより赤くなった。やっぱり早退させた方が、良かったかしら」 彼女は室長にぷるぷると首を横に振り、すごいがらがら声で絞り出すように言った。「もうすぐ定時だから」「あー無理に喋んな。忙しいのにダメだって言うんだろ? 喋らなくてもだいたい分かるから。マスク、どうした? 汚れたか? じゃあ、新しいの……ほら。あのな、今日はこれしてないと、勘違い男の山が出来るからな。替えをポッケに入れて持ってろ。な? 今日も帰りに阿久津先生の所に行くぞ?」「暖かかったり、寒かったりしたからな。うちのくるみも風邪を引いた」「でも、インフルエンザでは、無いんだよね?」 と聞く小笠原に『ああ、風邪だって』と彼女の代わりに答える。「チビは、案外熱を出すよなー」「そやかて如月、こうやって仕事に来るんやから、お前より大したもんやで? ほんま、がんばり屋さんやな。でもチビ、あんまり無理し過ぎたらあかんよ? 今日はお医者さん行ったら、温かいもん食べて大人しぃ寝るんやで」「まあ、うちのくるみと違って大人だからな。起きて遊び出したりはしないだろう。それに今は、昴もついているから安心だ」「そうねえ。一人じゃなくて良かったわ。昴、阿久津先生に言って注射でもしてもらいなさいよ。チビ助、ホワイトデーはアンタが元気になったら改めてやるから、今日は辛抱してお利口にしてなさいよ?」 コクンと頷く彼女。 ● ○ ● ○ 病院に寄り帰宅する。ハロウィンの再来の様にガックリ落ち込む彼女。「くまさん……」「あ? 丞一郎か? 大丈夫。美味しいの作るから、治ったらおいでって。いつでも行けるから元気なったら行こうな」 飯の支度をして、ブランケットにくるみ暖かくしてリビングに連れて来る。「今夜はな、たまご粥だぞ。食べさせてやるよ」 ふぅーふぅーしながらお粥を食べさせる。「美味しい? あったまるだろ?」 コクコク頷く彼女。「お粥、食べ終わったらデザートあるからな。リ*ックマのプリンだぞー。ふふ……嬉しいのか。よし、じゃあこれ食べちゃおうな」 くま効果はあったようで、彼女は笑顔になった。(手作りプリン一つで、こんなに喜ぶなんて、本当安上がりなやつ。でも、こいつのこういう所も好きなんだよな。もっと喜ばせてやりたいなー。今出来る事で、何かねーかな……彼女の好きなアニメの、CSで録画して忙しくて見ていなかったのがあったな。熱も下がってるし、それ見るか)
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