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──福はうち。── 昼休み、今日もみんなでランチをする。今日の担当は明智さん。お重を出し彼女に言った。「チビ、これ開けてみろ」「うん。今日は何かな? 開けまーす。……うは♪ キャラ弁だぁ、赤鬼のおにぎり、可愛ーい! スゴい! 虎縞のパンツだー♪~おに~のパンツはい~パンツ~つよいぞ~つよいぞ~♪」 すっかりご機嫌で歌まで飛び出す。「ハハハ……今日は節分だからな。うちのみんなに作ったついでに、キャラ弁にしたんだ。チキンライスのおにぎりに玉子を薄く焼いて海苔で虎縞を作った。どうだ?」「うん、スゴく可愛いね。チキンライス好き! 食べるの楽しみー。明智さんありがとう!」「じゃあ、食べましょうか」 『いただきまーす』と言って皆が食べ始める。「うまい!」「ほんまや」「さすが明智さん」 可愛くてうまいキャラ弁は、大好評だった。「そういえばー、豆まきの豆何でした?」「うちとこは大豆や」「大豆だったな」「普通、大豆じゃないの?」と、小野瀬さん。「やっぱり、大豆が多いのかなー。でも、俺ん家は落花生でしたよ?」「落花生? 落花生をまくの? へぇー。それ、アンタの家だけ?」「近所も落花生でした」「東北や、北の地域で落花生をまく事があるらしい」「へぇーそうなんだ。知らなかった。小笠原さん、物識りだね。ねぇ、昴の家は?」「やった記憶がねーな」「じゃあ僕と一緒だ」「俺も節分は豆まきより、恵方巻き食べるイメージやわ」「あー恵方巻き! 去年食べたね」「ああ、ぷっ、ふふ……」「あら、昴、何? 思い出し笑い?」「あー、あれです。恵方巻きって恵方の方角を向いて黙って丸ごと1本食べますよね?」「そう、やね……」「あ、分かった! チビ助が詰まらせたんじゃない?」「ええ、何かソワソワしながら食べてるなーと思ったら、目を白黒させ始めて……」「えーだってさー、黙ってモクモク食べんの、苦手なんだもん。あれさ、何で喋ったらダメなの?」「恵方の神さまが恵方から海苔巻きを通して福をおくってくれるからやて、子供の頃聞いたで」「そうなんだ……でもさ、食べてると話したくなっちゃって落ち着かないんだよねー」「話って、たとえば何よ?」「んーたとえば、美味しいね、とかー」「なるほどね」「今夜、恵方巻きにするか?」「うん、昴の恵方巻き、美味しいんだよねー。幸せになる」「良いなあー。一柳さん俺も食べたーい! 遊びに行って良いですか?」 結局、家族で豆巻きをするからと帰った明智さん以外が夜、我が家にやって来た。 如月が持って来た落花生で豆巻きをする事に。 豆巻き初体験の彼女は嬉しそうだ。
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