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● ○ ● ○ 一柳が彼女を抱いて、寝室に引き上げた。黒澤がそれを見ながら言った。「行っちゃいましたね」 一柳は本当に変わったと見送りながら思い、それを口にした。「本当に変わりましたね……」 やっぱり昔の一柳を、知っている後藤が頷く。「ですね。以前のあいつは、礼なんか言わないし、気を使う事もなかった」 黒澤がのんきそうな声で言う。「影響力が、絶大なのかも知れませんねぇ」『だな』とそれに同意し、俺はスマホを出し電話を掛けると、指示を出す。「……私だ。ああ。後処理を頼む。それと、普通サイズのがあったな。それを、こちらに来る時に持って来て下さい。では」「なまえさんの分ですか?」 訪ねる黒澤に答える。「ええ。起きたら、お腹が空いてるかも知れませんから」 一柳達がすやすや寝てる間に、巨大モンブランの残りは静かに、静かに、撤去された。テーブルの上にはケーキの箱。 後藤がふっと気付き言う。「……ケーキばかりで、嫌になりませんかね?」「いや、後藤さん。それは大丈夫じゃないですか? なまえさんなら、きっと美味しい、美味しいって食べてくれそうな気がしますよ」 黒澤の言葉に、喜ぶ彼女の姿が脳裏に浮かび頷いた。「彼女なら、そんな気がしますね」 ● ○ ● ○ 結局、巨大モンブランと着ぐるみの秘密は分からず終いだった。だけど、その時オレはそんな些細な事は、どうでも良い程癒され幸せの中にいた。 彼女のぬくもりを感じながら、オレは幸せな夢をみてた。 顔をクリームまみれにして幸せそうにはしゃぎ笑う彼女と、モンブランのベッドで戯れる甘い時間。そんな夢の中、幸せに包まれていたんだ──。──妄想モンブラン── End.
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