ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「え? ま、まだ退治してないぞ? あ? 何で、服を? ……あ、濡れるからか? でも裸だと、もし逆襲にあった時……」 想像しブルッと震え、ますます青くなった。なのに彼女は言った。「い、いや、大丈夫、大丈夫だ! 僕はやれる、僕はやれる。僕は大丈夫、大丈夫!」 まるで自分に言い聞かせ、奮い起たせるみたいに。「なあ、なまえ」「ん? 怖い? 大丈夫、ちゃんとやっつけるから」「オレさ」「うん」「本当に、心の底からなまえが好きだ。信じて」「あ? 何だ、急に? あ……ああ、怖くて動転してんだな? 分かるよ。可哀相に」「なあ、なまえだけが好きだって、信じてくれるか? オレの事、信じてくれよ」「うん、分かった。信じる。僕がついてる。安心しろ。な? ……って、昴、脱がせ過ぎ! パンツは良いだろ! いくら何でもGのヤツと闘うのに、真っ裸は心許無いぞ」「いーから、いーから」 彼女を抱き上げ連れて行く。「ええ!? な、何だ! ち、血迷ったか? ぼ、僕だって、こ、心の準備はいるよ! い、いきなりはっ! ヒィー!」 風呂のドアを開けると彼女がビビり、ギュッと目を閉じ震える。涙の粒が目尻にたまった。「大丈夫、居ないよ。いつもみたいに一緒に風呂入ろう」 ちゅっとキスをしてなだめる。「い、いないって? 逃げた? 僕が遅かったから? ご、ごめん。でも、退治の準備しないと又出たら困るぞ?」「そしたら、一緒に闘おう。な? 相棒。一緒なら無敵だ」「う、うん」「震えてる。ごめんな、怖い思いさせて」「ううん、大丈夫だ。あ! すっかりフェミニン忘れてた。いつもの僕になっちゃった……。あーあ」 彼女は、がっくりとため息をついた。「なまえのままで良いんだ。そのままでいてくれ」 素直に言って、ちゅっと口づける。「そのままのお前を、誰よりも愛してるよ」「ボーイッシュで、マニッシュでも?」「ああ。ボーイッシュで勇敢だけど、優しいなまえが誰よりも、大好きだよ」 照れたように、嬉しそうに笑う彼女。デリケートだけど、でも優しさと強さを持つ、オレの愛しくて可愛い騎士(ナイト)に、そっとキスをした──。──She's So Delicate (改訂版)──End.
このサイトの読者登録を行います。 読者登録すると、このユーザーの更新履歴に新しい投稿があったとき、登録したアドレスにメールで通知が送られます。