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マンションの駐車場に車を停め助手席の彼女を見る。彼女の表情はどこか疲労の色を帯びている。「大丈夫か?無理すんなよ」と優しく声をかけた。「うん……ありがとう」と彼女は小さく答えた。マンションのエントランスに着き、エレベーターに乗り込む。二人の間に会話はほとんどなかった。時折、彼女が小さくため息をつくのが聞こえる。部屋のドアを開けると、彼女は靴を脱ぐなり、そのままソファに倒れ込んだ。「あー、もう何もしたくない……」 彼女の様子を見つめながら、「何か飲む?温かいお茶でも淹れるか?」と声をかけた。彼女は首を横に振った。「ん……しばらく、このままでいたい」 オレは何も言わず、そっと彼女の隣に腰を下ろした。少し間を置いてから、そっと彼女の頭を自分の肩にもたれかけさせた。彼女は目を閉じ、オレの肩に身を委ねた。そうする内に少しだけ彼女は緊張を和らげたようだった。「それよりさ、横になれば?ほら、ちょっと休め。疲れた時の特等席」 彼女の頭を肩からずらし引き寄せて膝枕をしながら言う。彼女は再び目を閉じ、静かに息を吸い込んだ。部屋の中は、静かで穏やかな時間が流れていた。 しばらくして、彼女がゆっくりと身を起こした。「何か、少しだけお腹空いたかも……」 すぐに立ち上がり、「何か簡単に作るか。温かいもんがいいか?うどんとか、雑炊とか、どう?」「んー……じゃあ、温かいお茶漬けがいいな」 と彼女は答えた。「了解」 オレは台所へ行き、手際よくお茶漬けの準備を始めた。湯を沸かし、冷蔵庫から鮭を出し焼き、解してご飯に海苔や梅干しと一緒に乗せ、熱いお茶を注ぐ。簡単なものだったが、温かい湯気が二人の間に穏やかな空気をもたらした。二人で食卓を囲み、静かに茶漬けを啜った。会話はほとんどなかったが、お互いの存在が心地よかった。 食事が終わると洗い物を済ませ、彼女はソファでゆっくりとテレビを見ていた。といっても、内容はあまり頭に入っていないようだった。「姫、風呂入るぞ」 風呂に入り彼女を洗ってやり先に湯船に入らせてから、オレも急いで髪と身体を洗う。洗い終え彼女の隣に入る。すると彼女が小さく呟いた。「なんか、変な感じ……」「何が?」「だって、昨日まで普通に過ごしてたのに……今日だけで、ジェットコースターみたいだった」 そっと彼女の手を握った。「そりゃそうだよな。色んなこと考えたもんな」「うん……ありがとう、一緒にいてくれて」「当たり前だろ」 そう言って、彼女のピンク色に染まる頬を優しく撫でた。「やっと赤みが戻ったな。⋯⋯眠い?眠そうな眼してる」 言ったそばから案の定、眠気に襲われた様で彼女は欠伸をした。「なんだか、すごく眠い……」「そうか。じゃあ、もう出るか」 抱き上げ湯船から出ると、脱衣場で彼女を拭いてやる。自分も手早く拭き、パジャマを二人で着た。彼女の髪をドライヤーで乾かしてやる。オレが自分の髪を乾かす間に彼女はソファーでウトウトと寝始めてしまった。「姫、ベッド行くぞ」 彼女を抱いて寝室へ移動し、ベッドに入れるとオレも横になった。彼女がもそもそと動きオレに抱きつく。「えへへ⋯⋯あったかい」「起きたのか。今日は色々あったな」とオレは静かに言った。「うん……疲れたけど……昴がいてくれて、本当に心強かった」「オレもだよ。なまえがいるから、頑張れる」 彼女をそっと抱きしめた。部屋は薄暗く、静寂が二人を包んでいた。 しばらくして、彼女の寝息が聞こえてきた。その寝顔を見つめ、自分もゆっくりと目を閉じた。 今日の出来事は、二人の間に改めて深い繋がりをもたらしたように感じた。明日からは、またいつもの日常が始まる。でも、今日の経験はきっと、二人の心に小さな波紋を残していくことだろう───。低気圧ガール End.
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