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日々思う。彼女の作り出すこの空気感とひとときが、今のオレにはもう必要不可欠。 おかげで日中の緊張感がときほぐれる。ゆっくりと癒されていくんだ。そして、彼女の笑顔が明日を頑張る活力を与えてくれる。(チョコレートよりすげー良いもんを、日々もらってんだよ。本人はきっとそんなの気付いてだろうなあ。姫って鋭いかと思えば、ちょっと疎いとこもあんだよな……特に男と女の事には天然だ。室長もそんなこと言ってたよな。おぼこいだっけか? んー、でもそういうのもまた……姫らしいのかな。つーかそういうとこも好きだな、オレ。ふっ。結局、べた惚れなんだよなー。ふふふ……)「ねぇ、何笑ってんの? 今日、面白いことでもあった?」「んーいやぁ面白いことはなかったな。オレの相棒もいないしな。普通……いや、むしろつまらなかったな」「そうなの? なら、なんで笑ってんの?」「うーん? なんでだろうなあ。なんでだと思う? 当ててみな。ふふ……。あ、そうだ。みんなに渡しておいたぞ。みんなも、お前がいなくてつまんなそうだった」「渡してくれてありがと。みんな、なんか言ってた?」「んーっと、本当だったらお前、昼にチョコ届ける予定だったろ? それが代理のオレからだったからさ。お父さんが昼休みに『バレンタインなのに、チビ助がいなくてつまんない、つまんない』ってぼやき始めてな。そっから、みんなも『つまんない』って言いだして、具合の心配してた。『熱なんかとっとと下げてうまいもんでも食いに行こうって伝えてくれ』って。後で電話でも来るんじゃないかな。あ、あとな。石神が捜査室にプリン持って来たぞ。お見舞いだって」「んん? なんで、秀樹兄ちゃんが熱のこと知ってるの? すぅが言ったの?」「いや、オレじゃねーよ。チョコレート渡しに行く前だったからな。如月から黒澤に流れたんじゃねーか。あいつらLINEでやりとりしてるだろ」「ああ。なるほど」「あとで、出してやるからな。食べられそう?」「うん。今日いっぱい寝たし、もう大丈夫。……ねぇ? あの、今日女子に囲まれた?」「気になるか?」「そりゃあ、気になるよ。もう! にやけないでよぉ。あーにやけてんのって、もしかして告白されたとか?」「さーどう思う? 推理してみ」「なんでまたクイズ形式なのぉ? なんかいじわる。あ、そうだ。あとさっきのも何? 当てろって言ってもさ、分かんないよぉ。ねぇー笑ってたの、なぁに? 教えてー」「んー? 笑ったのは、なんでもないよ。ただ、オレのハニーは可愛いなーって思ったの」 オレの言葉に『えー』と唇を尖らせる彼女。「あれ? 唇尖らせて、キスのおねだりか? ふ、ふふ」 ちょっとからかってみた。でもオレの予想に反して、いつもみたいにはのって来なかった。彼女のほっぺがぷーっと膨れる。「……ん? なんだよ? 本気で拗ねるなよ」 拗ねてる。泣かれたらやだと内心、ちょっと焦る。思ってる間にもますます尖る彼女の唇。「むぅーぅ」「告白なんかされてねーし、何も貰ってねーよ。オレは、姫からしかもらわねーの」 機嫌をなおそうと弁明してみる。
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