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「いやー、無理ないですわ。あのノリに入るんは勇気がいるんやないですか?」「ですねー。おっと。チビが動きましたねー。実力行使です。ダーリンを引っ張って行きました。これは、さすがに拒否れない!」 迎えに来られて引っ張り出され(マジかー?)と思ったが、彼女が楽しそうでその内つられてしまった。正直、楽しかった。 ドアが開き小野瀬さんが来た。「おや、ずいぶん楽しそうだねぇ」「あーチビ助、そろそろ茶にしましょう。アンタの楽しみな気持ちは伝わったわ。ガッツリ食いましょうねー」「イエッサー! 僕、お茶入れ直して来まーす」 みんなのカップをさっさか集め、パピューンと給湯室に消えた。 「で? 穂積も昴くんも、何で踊ってたの?」「ああ。ありゃあ、肉フェスに行けるんで、その喜びを表現した肉踊り──」「室長ー。それ、やっぱりエロいですよー。肉踊りとか肉の舞とか、ヤバいですよー」「あ? そっちの肉じゃねえぞ?」「うーん、如月くんに一票。穂積。それは、ちょっと危ない響きかも」「何よ。アンタ達も小野瀬も。欲求不満? 言っとくけどね、アホの子達に手を出さないように。痴漢行為は厳罰に処す! 慈悲で免罪とかはないから。覚悟しなさい。ま、それぞれの亭主は除外だけどね」 そう彼女達の職場のお父さんが、お達しを出した所で彼女が戻って来た。「はいはーい。お茶ですよー。はい、お父さんは緑茶。どーぞ。小野瀬さん、小笠原さん、藤守さんに如月さんは珈琲。それで明智さんには、紅茶。昴には愛情とミルクたっぷりでカフェオレにしましたー。疲れてるだろうから優しい味になるようにと心掛けてみましたよー。はい、どうぞ」「そうか。ありがとうな」「なんか……一柳さんだけえこひいきされてるー。ずるいですよー」「ズルくねーよ。オレの女房だ。愛情たっぷりでいーの」 いつものようにワーワーにぎやかにお茶休憩をした後、残りの仕事に戻った。肉フェスが楽しみなのか、みんな心なしか明るい顔で仕事に励んでいた。 ● ○ ● ○ そして日曜日──。 如月が情報を流したので、会場で黒澤と横分けコンビに遭遇。オマケにやっぱり同じように藤守も情報を流してやがって、藤守兄まで乱入する羽目に。『邪魔』とムッとするオレを引っ張り巻き込みながら、明智家のちびっこ姫とオレの姫は大はしゃぎ。パジャマ達とやり合う暇もねー。気が付けば、みんな笑顔で散々食って楽しんだ。楽しい時間はあっという間に過ぎて行く。 夕方。はしゃぎ疲れた明智家のおちびさんがお眠になり、ちょっと早めの解散をして帰宅した。 ● ○ ● ○「ふふ、楽しかったねー。お腹いっぱいだ」「だな。ふふ……お前、お腹がちょっとぽっこりしてる」「もー、それは言わないの。そして撫でないの。恥ずかしいでしょ」「はっはは。あー。旨いもん散々食って帰宅したら、今度は愛妻とあったけー湯につかって幸せだ……あー、極楽、極楽」「本当だねぇ。極楽、極楽。良い一日だった」「うん。今年も、また沢山遊びに行こうな」 頷く彼女。「じゃあ、約束」 その言葉に彼女が小指を出した。でもどうせなら……。「指切りより……キスが良いな」ちゅっと約束のキスと笑顔を交わす、そんな今年最初の休日の夜だった──。──にくー。──End.
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