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──甘く、とろける。── 今日はホワイトデーなワケだが、*最近あった諸々の出来事のせいで回復したとは言っても、彼女には多少の疲れが残ってるようだ。空いた時間に、よくうたた寝してる。 本当はホワイトデー・デートを考えていたんだが。オレが言い出せば、彼女の事だ。きっと無理しても出掛けようとするに違いない。喜ばせたいのに、それじゃ本末転倒もいいところで意味がねー。何かしたい事がねーか聞いてみた。「したい事?」「ああ。明日休みだしな。何かあるか?」「何でも良いの?」「ん」「君がつまんないかも……」「いいよ。何だ。言ってみろ」『んー』と言いながらオレの所まで来て手を取ると、ソファーまで引っ張って行きソファーの前でオレを見上げた。「座れって?」「ん」 だいたい読めたが言われた通り座ると、彼女がくいっと顔を寄せ『抱っこ……』と催促する。(やっぱり)「フフ……ほら」 彼女を抱き上げ向かい合う形で膝に座らせ抱っこする。 彼女は嬉しそうに『へへ……』と笑うとオレにむぎゅっと抱き付いた。そのまま顔をくっ付けスリスリとする。「したい事?」 ちょっと笑いながら聞いてみる。すると腕の中で彼女が幸せそうな声で答えた。「ん、僕のしたい事……。僕には、君が何より一番なの。はあー最高ー。……でも、これだと僕は最高だけどぉ。君、つまんないだろ?」 くりっとした瞳がオレを見上げる。「んー? オレがつまんないって?」 彼女をきゅっと抱きしめ肩口に顔を伏せ彼女の匂いを感じる。「そう思う? ふふ……そんなワケねーだろ? オレにとってもお前が、何より一番だよ。知ってるくせに……」 ちゅっと頬に口づけるとクスクスと笑い『そっか、なら良かった』と満足気な声が返る。「でも、これじゃいつもと変わんねーな」「変わんなくて良いの。例え、ホワイトデーでもね。いつもと一緒で十分。ありがとう。一緒にいてくれて……」 後半、照れた時のような声になりながらそう言う君に胸がきゅんとする。「気付いてた、か?」「うん、気付いてた。バレンタインのお返しに、今欲しいものもらい中……ふふ」 可愛い君の首筋にちゅっとキスをする。『わっ』とびっくりして身体を少し離し、オレを見る君。(やっぱりな) くすぐったがりだから、こういう展開になるのは読めてたんだ。すかさず、ちゅっとキスをする。(驚いた顔も可愛い……) 君の声やちょっとした表情で、君の事が分かるようになった。 それはつまり、それだけオレの身近に君の存在があったって事だ。二人の時間が長くなっても、君はオレの心を掴むのが天才的にうまくて、今でもオレは君にきゅんと来る。愛しくてたまらなくなる。「これからも……ずっと一緒だ。オレから離れんなよ?」「ん、君の……甘いキス、好き。もっとして?」 可愛い顔でキスをねだる君。柔らかな唇にキスを落とす。「キス、甘い?」「ん、甘い……大好き。昴。君も、君がくれる甘いキスも……」(そんなとろけそうな、ソソる顔で殺し文句を言うハニーは最強だな……) 欲しいならいくらでもしてやるよ……。キャンディより甘く、もっととろけるように。ホワイトデーに愛を込めて、な──。*詳しくは人質。をお読み下さい。──甘く、とろける。──End.
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