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──ごあいさつ。(改訂版) ──「ちょっと、みんなー。大事なお客様に、ごあいさつなさーい」 わざわざ出向いてくれた【その人】と、捜査室を代表して会談していた室長から声が掛かる。 待ちながら、つかの間の休憩を取っていたオレ達はその声にぞろぞろと集まる。「ほーら、昴、チビ助、アンタ達主役なんだから、失礼のないように最初くらいちゃんと挨拶しなさい。こらっ、アホチビ! たこ焼き食ってる場合じゃねえんだよ!」 つい今し方、彼女は藤守に[めっちゃ旨いたこ焼き]を外回りのお土産にもらい、好物のたこ焼きに目を輝かせた。お呼びが掛かった時は丁度、ハフハフしながら口にほうばった所だった。「ぐっ!……ごほっ、ごほっ」 室長に急かされ慌てて飲み込もうとして、むせる彼女の背を擦る。「おい、大丈夫か?」 彼女は涙目で『げほげほ、ごほごほ』やっている。苦しそうだ。明智さんが少し冷ましたお茶を『ほら、チビお茶だ』と渡してやる。小さく頭を下げ受け取ると少しずつ“コクコク”と飲んだ。藤守も『大丈夫か?』と心配する。「そないに、慌てるからやで。ヤケドせんかった? 自分、猫舌やろ?」「ん……」 なんとか返事をすると如月が、室長に文句を言った。「室長、いきなりびっくりさせたらダメじゃないですかー!」「うるせー! モタモタするとひんむいて吊るすぞ」「ボス、チビは女の子なんですよ? そんなひんむくなんて、破廉恥な」 明智さんがたしなめると小笠原がぼそりと一言。「セクハラ上司」「あらアンタ達、仲が良いわねえ。なら、全員ひんむいて並べて吊してあげましょうか?」 藤守が赤くなったのを見て如月が騒ぐ。「藤守さん! 今、変な想像しましたね? もしかして、チビの吊るされてる所とか……あーやっぱりそうなんだ。やらしいー」『何ーっ!?』みんながジロッと睨み、藤守は青くなり今度は彼女が赤くなる。ワーワー騒いでると小野瀬さんがスッと彼女に近寄り、手を握った。「おチビちゃん。君さ、こんなうるさい所は異動して、俺のラボにおいでよ。仕事は俺が、手取り足取り教えてあげるよ?」 言いながらグイッと彼女に顔を近付けた。オレは、まだ彼女の手を握ったままの小野瀬さんの手を“バシッ”と容赦なく叩いた。『痛っ』と叩かれた手を振る小野瀬さんの側から彼女を引き寄せる。(ったく、油断も隙もねー)「手取り足取りなんて、していただかなくて結構です!」「はぁー。本当に、昴君はヤキモチやきだね。ねぇ、おチビちゃん。こんな独占欲丸出しの彼なんて止めてさ、俺に乗り換えない?」「乗り換えません! 僕は、昴が良いんです」「あれ、即答とはツレないねぇ。そこはもう少し悩もうよ。おチビちゃん」「悩みませんよ。だって僕、気持ち決まってますから」
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