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それから、しばらくするとプリンセスのショックも落ち着き、王子達は帰国する事になった。僕達は見送りに来てた。
プリンセス:なまえさん、あなたは命の恩人です。あの時あなたのその優しさと強さが私を支えてくれました。ありがとう。
プリンセスはいたずらな微笑みでにっこりすると、僕の耳元で小さく呟いた。
プリンセス:あなたのおかげでグレン君にまた会えた。あなたも隣の素敵な彼とお幸せにね。
なまえ:ありがとうございます。
グレン:本当に君達には感謝している。特に君、なまえさん、プリンセスを助けてくれて本当にありがとう。
差し出された手を取り握手をし頭を下げる。
ウィル:君のおかげで楽しい旅だった。ありがとう。
ウィル王子もスッと寄り、小声で言った。
ウィル:ドレス姿、美しかった。機会があったら又踊ろう。
離れながらウィル王子が微笑んだ。ちょっと照れくさくて顔が熱くなった。
なまえ:は、はい。
キース:おい、うちの執事がキツくあたって悪かった。アイツも悪いヤツじゃないんだ。許してやってくれ。しかし、お前はスゴい女だった。なんせ俺に堂々と意見する女もこの俺の存在を忘れる女も滅多にいない。お前の事は覚えておいてやる。滞在中は世話になったな。
そこでキース王子は横を向きボソッと赤い顔で言った。
キース:その……ぁりがとな。
俺様だけど、やっぱり昴と一緒でキース王子も悪い人じゃないらしい。微笑みを返し頭を下げた。
なまえ:こちらこそ、色々至らずにすみませんでした。ありがとうございました。
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