─次の日定時後 道場─
(昴:すげー蹴り…。ミットで受けて本気出して無くて、しかも体力が落ちててこれかよ?そこらの男じゃかなわねえって室長が言ってたけど確かにな…。柔道も確か黒帯なんだよな。海司に子供の頃から習ってて。やっぱり黒帯の如月が、誉めてたからそっちもかなりの腕前って事だよな。強くて可愛くてエロくて頑張り屋で優しくて…やっぱりオレの女は最高だな)
なまえ:昴?どうした?ミットしてても痛かったか?ま、まさか、ぶつかった!?ちゃ、ちゃんと気を付けたつもりだったんだけど。(おろおろする)
昴:あ、いや、大丈夫だ。
なまえ:大丈夫なのか?良かった。僕が頼んだんだけど昴が怪我するのは嫌だからな。
昴:すげー蹴りだったから感心してたんだ。
なまえ:ん?そうか?一応、蹴り技は得意な方なんだよ。
昴:…だけど、なまえー。
なまえ:うん?
昴:やっぱりチャイナドレスで蹴り技、禁止。一瞬見えるし、足も丸見えでエロ過ぎ。
昴:お前のエロいのを見ても良いのはオレだけなの!だから今後は禁止なっ!
なまえ:あ、ああ、分かった。しかし、あれだな。チャイナドレスやっぱりちょっとやりにくいな。チャイナでも武道着のが闘うには良いかも。あと、ブルース・リーのイエロートラックスーツとか…。
なまえ:Don't think.feel!(ブルース・リーの真似をする)
昴:なんだ?ブルース・リー好きなのか?
なまえ:んー昔、映画見てさ、このジークンドーを身に付けたらもっと強くなるかなって興味があったんだ。あの強さは格好良いし。でもあれは急所を必殺一撃で攻める技みたいだから止めたんだ。もし、キレて加減が出来なくなったら殺しちゃいそうかなって。
自分と仲間守るのに強くなりたいだけで、殺し屋になりたいわけじゃなかったからな。
昴:そうか。でもジークンドー覚えなくても、もう十分強いじゃねーか。
なまえ:んーでもさ、技ばっか覚えてもやっぱダメだなー。メンタルが強くないと本当には強くないよ…。僕はさ、メンタルが弱過ぎ…。でも…どうやって鍛えられるのか、分からないんだ。
昴:そんな事ねーよ。お前、根性あるし、強いよ。
なまえ:……強かったら毎年、夏にこんな風にならないよ……。
昴: なまえ…。バカだなー。アレだぞ。お前が思ってるような強さがもし身に付いたら、きっと機械仕掛けのロボットみたくなっちゃうぞ?完璧じゃなくても良いじゃねーか。人間だから迷う事や弱い部分があってもさ。それを切り捨てたら他人の傷みも分からなくなるだろ?オレはそんな風になって欲しくない。
なまえ:…そっか、そうだよな。ロボットじゃダメだな。(へへっと笑う)
昴:(頭をぐりぐりっと撫でて)それにそんなに強くなられちゃ、オレの出番がなくなんだろ。
さあ、帰るか。
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