昴:なぁ、なまえは可愛いよ? オレにとっては、プリンセスより誰より可愛い。
昴:そりゃ、お前はプリンセスみたいに、震えないかも知れないけど。オレは、知ってるよ。本当はお前だって怖いんだよな。でも、誰かの為に、いつも必死に頑張ってんだ。
昴:オレは、そんなお前が可愛くて仕方ねーよ。それなのに、お前を嫌いになんてなれねーよ。なぁ、聞いてる?
昴:よし、よし、ごめん、ごめんな。……なまえ、大好きだよ。宇宙で、一番大好き……(ちゅっ)
オレはなんとか泣き止まそうと、内心焦っていた。泣かせたのはオレだけど、泣く彼女を見るのはツラい。やっぱり彼女は笑ってる方がいい。
昴:なまえちゃんー、にぃーって笑ってみ? ほら、いつもみたいに可愛い笑顔見せて?(ちゅっ)
昴:あぁー。お前、泣き過ぎて汗掻いてんじゃねーか。な、一緒にお風呂入ろうか? 仲直りしよう?な?
オレはまだヒクヒクとしゃくる彼女を、手早く脱がし一緒に風呂に入る。
風呂から上がる頃になると、漸く泣き止み落ち着いて来た。
だけど何となく離しがたくなり、抱きしめたまま子守唄を歌ってやった。彼女はオレのシャツを握りしめたまま、眠りについた。
(昴:あーそうか。こいつ、今スゲー疲れてんだ。余裕なんてねーよな。甘えさせてやる位で、丁度良かったんだ。オレもまだまだ、だな)
オレのシャツをヒシッと掴む彼女の手を見て反省する。
(昴:しかし。あのまま1人で暴走させてたら こいつの事だから『僕じゃやっぱりダメなんだー』とかって、どっか行っちまってたかも。…………。いやー。危なかったなー。朝、起きたら居ませんでしたー! なんて事になったら、立ち直れねーよ)
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