なまえ:はぁー……。
彼女がため息をつき、肩を落とす。海司が犯人を預かり、言った。
海司:お前は相変わらずだなぁ。プッププ……。
なまえ:笑うな! 笑うと蹴るぞ?
海司:おお、怖えー。くわばら、くわばら……。
なまえ:うっせー!! 兄ちゃんのばぁかぁ! デベソ!
子供のケンカみたいな事を言い出す彼女に近寄る。
なまえ:あ、昴、ちゃんと約束守ったよ?
『へへへ……』と褒めてくれとでも、言いたそうに笑う彼女を抱きしめる。
昴:お前は! 1人で無茶すんなって言ってるだろ?
なまえ:ん? でもぉ、言い付けは守ったぞ?
そういう彼女を胸から離し、叱る。
昴:ばか! 危ねーつってんだよ。腹のアザだって完全に消えねー内に、又ケガしたじゃねーか!
思わず、強い口調になるが止められねー。
なまえ:んー? この頬か? 心配ねーよ。かすり傷だ。大したこと──
昴:ケガの大きさがどうとかの問題じゃねー! こんな事ばっかり続けてたらな、その内死んじまうぞ!? 分かってんのかよっ!!
最後には怒鳴り付けるような口調になってしまった。
なまえ:……僕は、最善を尽くしたつもりだったんだけど。……心配掛けてごめん。
彼女が、シュンとする。
後藤が見かねたように、止めに入って来る。
後藤:一柳、気持ちは分かるが……。今はその辺にしとけ。なまえの手当てが先だ。
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