石神:彼女はどこです!
桂木:とにかく探すんだっ!
彼女を探して奥に入る。
海司:ここにも、犯人らしいのがいます!
後藤:……本当になまえ、1人でこれを?
いまだ半信半疑な後藤を放って、彼女を探す。
昴:なまえーっ!
● ○ ● ○
昴達が必死で僕を探す同じ頃、僕はまだそれを知らずにいた。
予想通り絶叫した声の煩さにタガー男は怯んだ。その隙を逃さずついて、僕は連続攻撃に出た。下段蹴り、続けて後ろ蹴りをみまう。
だが、案外丈夫な奴だったらしく、よろけながらもまだ沈みそうもない。
犯人D:このやろうー!
ダガーを突き出して反撃を仕掛けて来る。僕はそれを捌きかわす。
当たらない事に癇癪をお越し奴がキレたのか、やたらめったら、立て続けてタガーを繰り出して来た。すごい勢いで繰り出されるタガーをほんの少し避け損なう。タガーが頬を掠め、頬が切れた。
なまえ:ッ!
(なまえ:くそー!)
タガー男と対峙する僕は、気が付かなかった。昴達が来た事を。
● ○ ● ○
オレが彼女を見つけた時、丁度彼女の頬をダガーが掠めた。その場にたどり着き目撃したオレを含めた全員が目の前で展開される光景に『あっ!!』っと声を上げた。ゾッとした。
だが彼女は怯む事なく、かなりの集中力で脇目もふらず間合いを詰め、連続で攻撃をぶちかました。
内股蹴りから上段蹴りをぶち込み、すぐさま戻し横蹴り、そこから かけ蹴り、回し蹴りが立て続けて繰り出された。
犯人D:……ぐっ!
連続でぶち込まれては、相手の男にも隙が出来る。
彼女は、その隙を逃さなかった。
『ヤアァーーッ!!』と気合いの入った掛け声と共に、カウンターともいえる後ろ回し蹴りを叩き込んだ。
その渾身の一撃は、見事に決まり男がぶっ飛んだ。
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