犯人D:ま、プリンセスの声は知ってるからなあ。あのイケスかない野郎に散々録音、聞かされて覚えさせられたんだ。声聞きゃあ分かるぜ。
それを聞いて僕は、プリンセスの声色で、プリンセスのフリをして隙を伺う事にした。
なまえ:貴方がたは何者です! 何の為にこんな事を──。
犯人D:グダグタうるせんだよ。余計な事はいい。その声、どうやら本物らしいな。クックク。こっち来てもらおうか。プリンセスさんよお。
ダガーを突き出して脅しながら、距離を詰めて来る。
(なまえ:フッ。隙がいっぱいで、自分から近寄って来やがる。好都合だな。奴が間合いに入った時がチャンスだ)
犯人が間合いに入ったのを見て声色で、大声で叫ぶ。うるさくて隙が出来れば好都合。
なまえ:キ、キャアァアァアアァーーーッ!!
僕は、このちょっと間抜けそうな奴が、声の大きさに怯むように遠慮なく絶叫した。
● ○ ● ○
その同じ頃、1階入り口付近にオレ達は到着した。
オレと、後藤、石神、桂木さん、そら、海司、瑞貴で駆け付けた。
王子達とプリンセスと執事達は、皆無事救出された。石神がヘリで駆け付け、一緒に連れて来た応援部隊に渡してその場は黒澤に任せ引き返した所だった。
そら:あの声、プリンセス!?
石神:いえ、プリンセスは先程、救出したはずです。
海司:違う!
昴:あれは、なまえだっ!
階段を掛け上がり、彼女を探す。
瑞貴:あっ! あれ!
瑞貴が犯人と思われる奴を見つける。
そら:こっちにも!
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