ロベルト:なまえちゃん、やっと俺の番。
にっこり笑ってロベルト王子が彼女に手を差し出す。
ロベルト:お嬢さん、俺と1曲踊ってくれませんか?
優雅にお辞儀をされ、彼女もドレスをつまんでお辞儀を返す。手を取りステップを踏み踊り出した。彼女がロベルト王子の肩ごしに何か言いたげにオレを見てる。
ロベルト王子ならさっきのようにはならないだろうが、やっぱりおもしろくない。ワインをヤケ気味に呷る。
数人の女がダンスを誘いに来た。なまえ以外と踊る気なんて毛頭ない。ソッコーで断りまた目線を戻す。
ロベルト:昴たんが気になる?
なまえ:え?
ロベルト:さっきから彼ばかり見てるから
なまえ:あ、ご、ごめんなさい……。
ロベルト:ま、仕方ないけど。(ふわっと笑いウィンクをして)ねぇ、今だけ俺を見て。この曲が終わるまでで良いから。ね?
なまえ:は、はぁ……。
ロベルト:ロブたんのパートナーとしてダンスを楽しんで。ダンスはね、気持ちが大事なんだよ?
明るくウィンクをして言う王子に彼女も笑顔になって頷いた。
なまえ:はい。
軽やかなステップで暫し楽しく踊った。
なまえ:ふふ、楽しかったです。ありがとうございました。
ロベルト:俺こそ、なまえちゃんみたいに可愛い子と踊れて楽しかったよ。ありがとう。
ロベルト:さぁ、昴たんに君を返さなくちゃ。お待ちかねだ。
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