昴:では、私も赤をいただきます。
なまえ:良い香り……バラの香りがする。
昴:美味しいな。
なまえ:うん! 美味しいね。ふふ……こんな綺麗な格好して、格好良い昴と美味しいお酒飲めて……とっても幸せ。
ロベルト:うわぁ、ふたりともラブラブだね。
なまえ:あっ! す、すみません……。
ロベルト:あ、さては……なまえちゃん、今 俺達の存在、忘れてたでしょう?(いたずらな風に笑う)
真っ赤になる彼女。
会場にダンス音楽が流れる。それを聴き、王子達が小さくため息をつく。
すると、ウィル王子がスッと彼女に手を出した。
ウィル:1曲、踊っていただけませんか?
なまえ:え? ぼ、僕ですか?
エドワード:おや、ウィル王子に先を越されましたね。
キース:俺が踊ってやろうと思ったのに。
ロベルト:え? ありなの? なまえちゃんとダンスって。
ロベルト:ロブたんも踊りたい。昴たん、良い? みんなと1曲ずつだけ、なまえちゃん貸して。お願い!
結局、ロベルト王子があまりにも言うので──本当はとても嫌だが──1曲ずつ彼女は王子達と踊る事になった。気になったオレは口を読む事にした。
ウィル:リードするから、俺についてくれば良い。
ステップを踏み出し踊る。踊り始めると、失敗もせず軽やかに踊る彼女。
ウィル:ダンスは彼から?
なまえ:はい。
ウィル:へぇ……。
1曲踊り終えると、ウィル王子はスッと身体を離し、彼女の片手を持ち優雅にお辞儀をする。
.